事業所名

佐川グローバルロジスティクス株式会社

所在地

東京都品川区

事業内容

倉庫業、貨物利用運送事業、通関業、航空運送代理店業など物流業務に付帯する一切の業務

従業員数

1,072名

うち障害者数

60名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害	1	ピッキング、ラベル貼り、箱折り、箱つぶし、セット組み
聴覚障害	6	事務作業、ピッキング、ラベル貼り、箱折り、箱つぶし、セット組み
肢体不自由	9	物流センター運営（管理者）、事務作業、ピッキング、ラベル貼り、箱折り、箱つぶし、セット組み
内部障害	5	営業、ピッキング、ラベル貼り、箱折り、箱つぶし、セット組み
知的障害	28	ピッキング、ラベル貼り、箱折り、箱つぶし、セット組み
精神障害	11	清掃作業、ピッキング、ラベル貼り、箱折り、箱つぶし、セット組み

目次

1. 障害者の雇用実態
2. 業務紹介
3. まとめ

事業所概観（本社）

1. 障害者の雇用実態

2. 業務紹介

（1）（本社・物流センターの様子）

物流センター  入口

朝礼風景（知的障害者2名が勤務）

朝礼終了後、まずはセンター内の
掃き掃除からスタートする

他のパート社員の中で、一緒に働いている

違う場所では、注文書に応じて
商品を集める「ピッキング」が始まる

集中して取り組むことができ、
スピードの速さには驚かされる

清掃後、販促物のシールを貼る仕事のスタート

1つひとつ、確実・丁寧に貼っている様子が窺えた

職場は、いつでも周囲に質問できる環境である

壁には、いつでも確認できるよう、
マニュアルがわかりやすく掲示されている

トラックで荷物が届くと、台車で運び、
積み上げ作業をひとりで行う。指示も的確に捉え、
最後まできちんとやり遂げることができる。

商品を梱包する箱作りを、手際よくこなしていた。
箱のストックが少なくなると、
自ら動いて作製することもできる

（2）職場環境の工夫

①就労前に職場実習を実施し、環境に馴染みやすいよう工夫する。

②障害の内容や、本人の特性に合わせて業務を任せ、徐々に業務の幅を拡げるようにする。

③ひとり作業ばかりではなく、周囲の社員と一緒に作業に取り組み、コミュニケーションを図ることで、休憩時間も楽しく過ごせるようにする。

3. まとめ

佐川グローバルロジスティクス株式会社における障害者雇用の特色は、ハンディキャップがあっても過剰な配慮はしないということにある。彼らが職場環境に慣れるまでは、丁寧なOJTを行う。しかし、彼らが徐々に業務を覚えていくにつれて、個々人で作業をさせる環境を作っている。この手法を用いて、個人の持っている力を生かし、やがては障害のない従業員と変わらない戦力へ育てることを可能としている。

この環境があるのは、パート従業員の貢献が大きいことにある。多くのパート従業員は、現場の“お母さん”的な立場の方が多く、やさしさや思いやりをもって障害のある従業員に接しているといえる。障害者としてではなく一人の従業員として交流しているから、障害のある従業員に安心感を与えることができているのだろう。

佐川グローバルロジスティクス株式会社は、従業員数増加と共に、障害者雇用も年々増加傾向にある。増加傾向にある理由としては、佐川グローバルロジスティクス株式会社が、障害のある社員としっかりとコミュニケーションをとり、従業員として適切な教育をしていることがあげられる。この方法が、今後の障害者雇用のモデルとして生かされていくことを期待している。