作業の安全と衛生管理を重点に気配り
2002年度作成
| 事業所名 | 有限会社松本食品 | |||||||||||||||||||||
| 所在地 | 宮崎県西都市 | |||||||||||||||||||||
| 事業内容 | 豆腐・アゲ・惣菜を製造 | |||||||||||||||||||||
| 従業員数 | 37名 | |||||||||||||||||||||
| うち障害者数 | 4名
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1.事業所概要
| 昭和15年創立。現代表者が消費者のニーズにあった製品を開発している。また、宮崎市内のデパートとタイアップし健康食品として全国的に周知する等、意欲的な企業である。 |
 会社の全景 |
2.改善の背景、問題点
| 昭和56年、現在地に工場を移転し新機種の機械を導入、生産高も業界トツプクラスとなった。 |
（1）問題点 |
| 機械設備は充実したが工場面積は597平方メートルで障害者が機械を操作するにはスペースが窮屈で作業の安全衛生面で特に障害者にとって、人間尊重・職場環境・生産性の向上面からそぐわないので、平成9年に工場敷地を倍増して豆腐、惣菜とアゲ部門を分離して、更に設備も最新式の機種を導入して障害者が安全操作できるものに入れ替えて、その能力を十分発揮できるように配慮した。 |
（2）進め方 |
| 会社としては、障害者のそれぞれの特性を活かしてその能力を引き出せるよう指導育成を図っているが、知的障害者の特徴である気のゆるみ、又は予期せぬ突発的な行動を防止するため生活指導面においても、余暇活動で社長自ら温泉、ボーリング、焼肉等に随伴してストレス解消に心がけている。 |
3.改善の内容
（1）改善前 |
| 豆腐製造とアゲ類が工場内に配置されていたので床面がタイル張りで水が全面的に浸っている状態であり、移動時にはスリップの危険性があり安全管理面からも改善が必要であった。 |
（2）改善後 |
| 上述のとおり平成9年に工場敷地を倍増して豆腐、惣菜とアゲ部門を分離したことにより、アゲ類1日5,000～6,000枚の製品がムラなく製造することができて、しかも安全衛生管理面でも申し分なく、障害者にとって働き易い職場となった。 |
4.改善に要した経費
| (1) 工場増設費 1千万円 (2) 厚アゲ揚げ製造機 1億円 （リース） (3) アゲ製品製造機 1千2百万円 （リース） |
5.改善の効果
| 厚アゲ商品の製造の際、機械が従来の手揚げを改善し完全自動装置になっているので、アゲ機に障害者が食材を入れるだけで機械が自動的に回転して、油の中を低温・中温・高温と順番に通過して、油に手を触れることなく製品が出来上がる。安全で製品ムラも無くしかも高速に仕上がり、作業効率もよく余裕をもって従事することが可能となった。 また、出来上がった完成品を出荷するための箱詰作業に障害者を担当させているが、危険性も無く安全に作業を進めることができ、1日5,000～6,000枚の出荷が可能となった。 |
6.その他
| 事業主の障害者雇用に対する姿勢は、地区でのライオンズクラブの会長を長年経験していることもあり、かねてから障害者の社会参加と自立促進について高い関心を有しており、家族的に接して愛情を注ぎ親身になって指導している。今後も障害者を積極的に雇用していく考えである。 |
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| 執筆者：社会保険労務士 長友 安弘 |
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