店舗（スーパー）での障害者雇用促進 障害者の配属が普通に…
2003年度作成
| 事業所名 | 株式会社フレッセイ | |||||||||||||||||||||
| 所在地 | 群馬県前橋市 | |||||||||||||||||||||
| 事業内容 | スーパーマーケット「フレッセイ」 100円ショップ「ダイソー」のFCなど | |||||||||||||||||||||
| 従業員数 | 3,746名 | |||||||||||||||||||||
| うち障害者数 | 30名
 |
 |
1.企業の社会的役割として
| 群馬県を中心に北関東一円に57店舗を展開し、約3，800名の従業員を雇用している。 平成4年CI導入を機に現社名「フレッセイ」に改め、地域社会に貢献する企業として新たに再出発した。 これからの企業に不可欠な社会的責任を果たすとして、障害者の雇用、福祉活動への助成、地域イベントへの協賛、環境保全に配慮したリサイクル運動等にも積極的に取り組んでいる。 CIコンセプトでは「人を大切にする」ことを企業理念とし、「喜びを分かち合える社風」を育むとともに、地域生活者の良きパートナーとして社会に貢献していくことを宣言している。 |
2.取り組みの経緯、背景
| 当初、法定雇用率に対する理解不足から雇用率が未達成なこともあり、雇用促進会等にも積極的に参加し雇用を進めた。 雇用促進を図り始めた当初は、採用しても定着しない時期もあった。 「なぜすぐに退職していまうのか？」原因を究明するうちに、ハード面、ソフト面で雇用者が改善しなければならない問題が内在することを発見した。 |
   |
3.取り組みの内容
（1）受け入れる側の理解不足解消 |
| 障害者の社会進出に対する理解と必要とされる支援、もしも自分や自分の家族が障害者であったらどうするかなどをテーマに、話し合いを継続的に実施した。 |
（2）作業効率や出来高との関係 |
| 店舗ごとの数値化した目標値に対する調整として、障害者の人件費について原則として半額を本部負担とした。これにより店舗での障害者の作業効率に対する偏見は解消した。 |
（3）作業環境 |
| 作業環境については大きな変更は行なわず、障害者も健常者と同じ環境の中で仕事を行っている。 逆に特別な環境を用意しないことで、互いに特別視せずコミュニケーションの充実を図り、自然に受け入れている。 |
（4）意識改革 |
| 偏見や軽蔑を取り除くにはどうしたら良いか様々な意見を出し合い討議を重ね、障害者を特別視せずに仲間として受け入れ、自然に理解を深めていくことが一番良いとの結論に達した。 職場では適当な距離をおきながら必要な時はいつでも手が出せる雰囲気、環境づくりをした。 また、積極的に交流する場づくりとして、大勢の従業員が同時に食事休憩を取れるよう商品の着荷時間を定型化し、休憩所ではどこの席についても会話の輪に入れるようテーブルの配置を工夫した。 |
4.取り組みの効果
|
5.今後の課題
（1）カウンセリング体制の確立 |
| 障害者、健常者を問わず精神的自立ができない状況になる従業員も見られることから、カウンセリング体制の確立を検討している。心の障害者にならないための援助として、家庭生活の場においても協力いただくことも多いと考えている。 |
（2）人材育成 |
| 障害者、健常者を問わず、全従業員を対象に通信教育を中心とした「フレッセイビジネススクール」を開講し自己啓発を積極的にサポート、やりがい、生きがい感を共有したいと考えている。 |
（3）就労前の学校等との連携 |
| 在学中の職場実習を経て就職を希望し、入社するケースも多くなっている。就労してから職場の期待に応え、能力を十分発揮できるよう、学校との連携を強化したい。 |
（4）意識、社会性 |
| 一人の人間として、損得よりも善悪を大切にする意識を期待したい。 |
| 執筆者：群馬県 社会保険労務士 新井 政信 |
アンケートのお願い
皆さまのお役に立てるホームページにしたいと考えていますので、アンケートへのご協力をお願いします。
なお、事例掲載企業、執筆者等へのお問い合わせや、事例掲載企業の採用情報に関するご質問をいただいても回答できませんので、あらかじめご了承ください。
※アンケートページは、外部サービスとしてMicrosoft社提供のMicrosoft Formsを使用しております。
