学校から雇用への移行支援と社内指導体制
2004年度作成
事業所名 | 山崎製パン株式会社 古河工場 | |||||||||||||||||||||
所在地 | 茨城県猿島郡総和町 | |||||||||||||||||||||
事業内容 | パン・菓子・米飯類等の製造販売 | |||||||||||||||||||||
従業員数 | 1,425名 | |||||||||||||||||||||
うち障害者数 | 27名
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1.事業所の概要及び障害者雇用の状況
(1)事業所の概要 |

創立は、1948年6月21日である。 食パン、菓子パン、和菓子、洋菓子、調理パン・米飯類等の製造販売、その他仕入れ商品の販売を行っている。本事業所では、パン生産部門のほか、和菓子、洋菓子等の生産部門がある。 当事業所では、従業員の個性をのばし、可能性を引き出すためのさまざまな人材養成のプログラムを用意している。
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(2) 障害者雇用の状況 |

■障害者の雇用状況(平成17年1月現在)
※( )内は重度障害者
ア 学校から採用する際の移行支援 学校から採用するにあたっては、養護学校と定期的(年1回)に協議を行っており、夏期・冬期休暇等に実習を行うとともに、入社前に工場内で指導することによって、円滑に雇用に移行するよう支援している。また、養護学校側では、採用後に定期的(年2回程度)に訪問し、雇用場面において障害者をフォローしている。 なお、家族にも実際の業務を確認してもらい、懇談を勧めている。 イ ハローワークからの採用 求人に関して、ハローワークにも現場での実務を確認してもらい、人材紹介を受けることがある。なお、このような雇用相談や業務支援は、人事課全体で行っている。 |

2.障害者の職域と指導体制
(1)障害者の職域とスキルアップ |

各生産部門のラインには、仕込み、成型、焼成、包装等の工程があり、生産計画に則り、時間帯ごとに製品をつくっている。 障害者の従事する職域は、その特性に応じ、主として定型の反復作業を中心に従事させている。また、作業内容を拡げていくために、スキルアップの指導を行っており、一定の技術を身につけている障害者にはラベル貼りや検品を担当させている。
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(2)安全管理 |

また、障害者の従事する生産ラインでは、班長や係長に見ることができる場所に配置させている。これは、安全管理のために、独りでの作業にならないよう配慮しており、生産機器等のカッターやスチームに注意するよう、喚起している。
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(3)社内の指導体制 |

業務にかかる指導は、作業班長や係長で全体に連絡調整を行っており、パニック症状や災害時の対応等を含めて指導している。また、パート社員で、日常業務にかかる指導を行っているほか、昼食をともにすることなど、日常的なコミュニケーションに留意している。 障害者雇用に関しては「社会的な使命」として従業員に啓発しており、生産ライン全体に障害者とのあいさつ・返事を意識させている。 なお、製品の多様さに対応するよう、同一課内に比較的長期に所属させているとともに、支持的な対人関係を維持することができるよう、原則として異動を行っていない。 |

(4)健康管理 |

定期的(年1回)に健康診断を行い、また通院等による勤務日程調整を行っている。また、産業医(週2回)や看護師(隔日2交替)を勤務させている。また、心理相談員を非常勤で勤務させ、障害者への相談や人事関連の対応を行っている。なお、勤務時間については、障害の状況にあわせ調整することがある。 |

(5)通勤 |

通勤については、自宅から自転車で通勤したり、近隣の駅から送迎バスを利用し、通勤している。遅延時には、本人のほか家族から連絡を受けることがある。 |

参考資料 ・ YAMAZAKI 会社案内, 山崎製パン株式会社 人事本部採用研修課, 2004. ・ 障害者雇用ガイドブック, 日本障害者雇用促進協会, 2000. ・ 障害者雇用マニュアル, 日経連障害者雇用相談室, 2001. ・ 山崎製パンホームページ http://www.yamazakipan.co.jp/ (執筆者:国立精神・神経センター精神保健研究所 野口博文) |

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