障害者雇用のさらなる発展を目指して～職域の拡大とノーマライゼーション推進チーム～
2004年度作成
| 事業所名 | 株式会社 舞浜ビジネスサービス （株式会社オリエンタルランドの特例子会社） | |||||||||||||||||||||
| 所在地 | 千葉県浦安市 | |||||||||||||||||||||
| 事業内容 | クリーニング業 フード関連事業 情報提供サービス業および情報処理サービス業 マッサージ業・理容業 花卉・ハーブの栽培と販売業 その他テーマパークに関連するサポート業務 | |||||||||||||||||||||
| 従業員数 | 173名（平成16年6月1日現在） | |||||||||||||||||||||
| うち障害者数 | 126名
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1.事業所の概要と障害者雇用の状況
（1）沿革 |
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（2）障害者雇用の基本理念 |
| 当社は、（株）オリエンタルランドの特例子会社として、障害の特性に応じた仕事、従業員への充実した就労支援態勢、並びに障害のある従業員に配慮した設備等によりノーマライゼーションの職場環境を創出し、障害のある方の雇用を推進する。 さらに、障害のある方の社会進出に係わる活動等を支援・協力することで地域社会に貢献する。 |
（3）障害者雇用の経緯 |
| 初めての採用は、業務開始日の平成11年4月1日で、5名採用、11年度中に計18名、翌12年度も13名、3年目の13年度には45名、14年度は54名、15年度は15名の採用となっている。 なお、当社と親会社である（株）オリエンタルランドを合わせると1．92％の雇用率となっている。（平成16年6月1日現在） |
2.障害者の従事する作業と配置
フラワーセンターでは、苗床で育った苗を一本一本小鉢にピンセットで植えていく作業や屋外作業を含む立ち作業等がある。 知的障害者の場合、主としてナプキン及びフラワーセンターへの配属が多いが、ナプキン業務の中で封入作業や他の業務等でのトレーニング作業を経験させ能力や適性を考慮し配置換えを行っている。 また、身体障害者は1～3カ月の間一般事務の業務をした後、能力・適性を考慮した上で配属している。 |
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3.障害者の採用と定着に向けた職場環境整備
（1）募集・採用 |
| 採用に当たっての基本的な考え方は、必要とする職種にマッチする者を採用するだけでなく、障害特性・能力等を考慮しどのような仕事ができるのかを検討したうえで採用している。 採用経路は、原則として、公共職業安定所を通じて行っており、可能であればトライアル雇用制度を活用している。 特に、知的障害者の採用にあたっては、ジョブコーチによる就労前支援を行い、本人の能力・適性、会社での生活態度等を加味し、配置先を決定している。 新規学校卒業者を対象とした募集は、平成16年度から開始している。 なお、多数の障害者を雇用していることにより、重度障害者介助等助成金「業務遂行援助者の配置」等の助成金制度を活用している。 |
（2）処遇 |
| また、所定労働時間は1カ月を平均して1日8時間以内であるが、知的障害者の場合は、1日6時間勤務の時給制で開始、スキルアップ等により一定の条件をクリアすることにより、1日8時間の固定給に移行していく。 |
（3）組織的な指導とサポート |
| 職場ごとに配置されているトレーナーの指導により仕事に従事するが、知的障害者の採用時に必要により、就労前・就労後のジョブコーチ支援を受け、仕事を覚えるだけでなく会社生活面においても身に付けるよう指導している。 こうした過程を経て配置を確定させていることが、定着率の高さになっていると思われる。 また、就労意欲に陰りが見えたようなときには、職場の管理者・トレーナー・人事担当者等よる組織的サポートを実施し、必要に応じて障害者職業カウンセラーやジョブコーチの支援を受けることもある。 |
（4）健康管理 |
| 障害者・健常者の区別なく、年1回の定期健康診断を実施している。 知的障害者の場合は、家族・支援者等との個別面談も行い診断結果等について共通認識を持つようにもしている。 |
（5）労働環境の整備 |
| 当社とOLC内においてバリアフリー化しており、自動ドア、視覚障害者のための点字ブロック、廊下・トイレの手すり等の設置など作業環境整備が図られている。 特に、フラワーセンターにおいて顕著である。
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4.ノーマライゼーションの取り組みと今後の展望
（1）ノーマライゼーション推進チーム |
| 平成16年3月1日付けで、会社組織として『ノーマライゼーション推進チーム』を設置し、各職場単位で職場環境のノーマライゼーション化を推進しており、社内は勿論、（株）オリエンタルランドグループ各社の支援を行っている。 今までは問題が起きてからの対応であったことを改め、事前に対応する組織として発足させている。 初年度の取り組みとしては、次のようなものがある。 ア 職場担当（指導）者と障害者との話し合い 2～3週間に1回の話し合い。 各職場を3～4カ月で一回りするので、年に3回位の話し合いとなる。 イ 受け入れ側の研修 各職場トレーナーを含む社員を対象に外部講師を招き、知的障害、自閉症や精神障害等についての講習会等を開催し、職場内に障害についての理解を深めていく。 ウ 問題発生時の対応 エ 新たな職域開拓 オ 人事制度等の見直し 研究・提案 カ グループ会社への支援 雇用率達成のための指導 障害者採用時のノウハウの提供 |
（2）今後の展望 |
| 現在テーマパーク内では、カウンターを挟んでの取得物に関する利用者との応対をする職場があるのみであるが、障害者の特性や能力等を検討し、さらに職域を拡大し、テーマパーク内全体でのノーマライゼーションを目指していきたいと抱負を持っている。 （執筆者：元千葉公共職業安定所所長 黒川 志朗） |
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