2005年度作成

事業所名

株式会社エム・エル・エス（株式会社松屋フーズの特例子会社）

所在地

埼玉県東松山市

事業内容

店舗ならびに工場のユニホームのクリーニングを中心として、店舗装飾のための花の栽培、店舗利用品のリサイクルを行っている。

従業員数

48名

うち障害者数

11名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害	0
聴覚障害	0
肢体不自由	0
内部障害	0
知的障害	11	クリーニング業務（仕分け、洗濯機・乾燥機の出し入れ、商品の積み下ろし、折りたたみコンテナのシールはがし及び洗浄）
精神障害	0

目次

1. 事業所概要・取り組みの経緯
2. 取り組みの内容
3. 取り組みの効果
4. 今後の課題・展望など

1. 事業所概要・取り組みの経緯

当社は、平成12年2月24日より株式会社松屋フーズのユニホームのクリーニングを中心として業務を行っている。従来から養護学校の卒業生を積極的に採用していたが、雇用率達成のため、平成13年12月に特例子会社として認定を受け、現在11名の知的障害者を雇用している。

　「障害者を家族の一員だと思うように。」という社長の方針の下、工場で働いている社員たちが彼らをあたたかく見守りながら、働きやすい環境を作り出している。

　今後も継続的に障害者雇用を進めながら、クリーニング部門以外でも彼らが働ける場を作り出すため、職域の拡大を積極的に行っている。

2. 取り組みの内容

（1）事業所の業務内容

・クリーニング業務

・リネンサプライ業務

・ユニホームの企画および売買

・飲食店用消耗品の開発および売買

・事務用消耗品の売買

・衛生用品の売買

・包装材、容器等の開発および売買

・ゴミの削減、リサイクルに関する事業

・厨房設備、空調設備、事務用機器、自動販売機および飲食店用什器・備品の賃貸、売買および輸出入

・店舗装飾用の花の栽培および売買
 

（2）業務の流れ（クリーニング業務）

①　各店舗から回収されたユニホーム等を、帽子、エプロン、上着、ズボン等に仕分ける。
 

仕分け作業

店舗から回収された コンテナの状態

 

②　①の業務と平行しながら、回収品を受け入れ、洗濯機・乾燥機へ投入する。
 

洗濯機・乾燥機へ投入する

 

③　洗濯・乾燥したシャツ、スラックス、エプロン等のたたみ作業。
 

④　コンテナのシールはがし、洗浄。
 

出荷待ちのユニホーム

（3）雇用・就労に対する配慮

①作業の単純化・段階化

　　・作業を単純化・細分化し、できる作業を増やしていくことで、個々のステップアップを図る。

　　　新規に採用した際は仕分け作業からスタートし、本人の能力に応じて以下の作業を増やして
　　　いく。

　　　《シャツたたみ、エプロンたたみ、コンテナ洗浄、シールはがし、商品積み下ろし、再洗、

　　　　洗濯物出し入れ、帽子仕上げ、コンテナ脱水、特殊品仕分け》

　　・作業能力の測定

　　　3ヶ月ごとにそれぞれの作業における作業能力を測定し、自分の成長を確認する。

　　　その後、次段階の目標を設定し、一定の能力アップが図れた場合、給与をアップする。

 

②作業の教育者・指導者の育成

　組織的にマネージャー、スウィング、キャプテン、シフトリーダーを組み、それぞれの担当者で連携を組みながら障害者に対する指導者の育成を行なっている。 

　　　　マネージャー　

　　　　スウィング　　　　　　・・・・・　現場統轄管理

　　　　キャプテン　　　　　  ・・・・・　現場全体の作業管理

　　　　シフトリーダー　　  　・・・・・　各作業ポジションの責任者

 

③生活全般に関する相談者の育成

　仕事や生活の悩みの相談を聞くため、定期的に相談する時間を設けている。

　相談の対応は、一般のパートが担っている。
 

④雇用の創出

　・松屋フーズ店舗から集めた資源ごみの分別作業

　・リサイクル備品の洗浄

　　　繁忙期に、クリーニング業務担当者に応援してもらっている。

 

リサイクル品の修理

完了した商品はビニールで梱包

食器等はコンテナに入れて保管

 

・洗剤の小分け充填

　　1名、専属にやってもらっている。
 

・花の栽培

　　繁忙期に、クリーニング業務担当者に応援してもらっている。
 

ハウスの中で花を栽培

プランターに植えて出荷を待つ

 

⑤福利厚生

　・年1～2回バーベキュー大会の開催

 

昼食のメニューを わかりやすいように提示

もちろん牛めしもメニューの中に

 

3. 取り組みの効果

事業所全体として障害者ということを意識しておらず、「みんな一緒である」と考えている。それぞれの取り組みによって、自分の目標はどうだったか、何をしたかを確認しながら、「仕事に対しては自分で責任を持つ」ということがしっかりと根づいてきている。

　障害者どうしで励まし合うことで、一人一人が「働きに来ている」という強い意識を持つようになり、高い出勤率につながっている。またそれが一緒に働くパートの意識改革にもなっている。

4. 今後の課題・展望など

障害者雇用は、今後も積極的に行なっていきたいと考えている。そのために、以下の項目について事業所として方針をもち進めていく。

①職域を広げるために、様々な分野に積極的に取り組む。

②養護学校を中心とする実習を受け入れる。

③社内で相談できる場所をつくる。

④継続して雇用していくために、関係機関と連携する

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