2005年度作成

事業所名

株式会社三井ハイテック

所在地

福岡県北九州市

事業内容

プレス用精密金型・工作機・ICリ－ドフレ－ム等の製造及び販売

従業員数

1,350名

うち障害者数

21名

障害	人数	従事業務
視覚障害	0
聴覚障害	4	設計、品質管理、製造、事務
肢体不自由	14	設計、品質管理、製造、事務、営業
内部障害	2	営業、設計
知的障害	1	園芸緑化作業
精神障害	0

目次

1. 事業所の概要
2. 障害者雇用の考え方と現況
3. 取り組みの内容
4. 取り組みの成果
5. 今後の課題・展望

1. 事業所の概要

　昭和24年1月に設立した当社は、精密加工技術に支えられた金型鋳造を軸とした事業を展開している。

　生産拠点については、以下のとおり。
 

 

 

2.障害者雇用の考え方と現況

（1）考え方

　当社の障害者雇用の考え方については、法定雇用率を維持することを基本としている。なお、職場においては、職場側で配慮すべき内容を本人から確認し対応することや、仕事面で特別扱いはしないこととしている。

　また、採用にあたっては、面接の際に配属先の現場の所属長の同席のもと、遂行できる職務内容と困難な職務内容について互いに確認した上で雇用することとしているが、特に入社前には十分なコミュニケーションをとるようにしている。
 

（2）現況

　障害者の雇用状況は、以下（①障害者雇用率、障害者数の推移、②雇用状況）のとおり。

 

 

 

 

3.取り組みの内容

（1）施設設備

　平成9年12月に車いす使用者を設計者として採用するにあたり、障害者作業施設設置等助成金を活用してスロープ、自動ドア、障害者用トイレ、車いすを購入・設置した。

　さらに、ハートビル法が施行された平成8年4月以降に建設した工場については、同法律の基準に基づき、①バリアフリー、②障害者トイレ、③スロープ、④エレベーター、⑤駐車場　等について配慮がなされている。
 

（2）障害特性に応じた配慮

　じん臓障害者に対しては、人工透析の関連から、勤務時間や有給休暇の配慮と併せて、海外を含めた出張には2日間で実施できる出張先を設定している。

　聴覚障害者については、配属部門への事前研修を実施するほか、業務指示は口頭で相手の顔を見て正確にゆっくりと伝え、補助的にジェスチャーを用いている。

　知的障害者については、平成10年4月に新卒者を緑化作業員として初めて採用した。彼らの中には、注意を受けると奇声を出すほか、室外で炎天下での作業を際限なく続ける等の行動が見られたため、その都度学校の先生から本人へのカウンセリングと併せて対応方法について説明を受けている。なお採用当初は、家族との連絡帳を作り情報を共有した。勤務体制については、安全を最優先し、常時二人一組で作業し、作業開始と終了の作業指示を徹底している。
 

（3）嘱託社員から正社員への昇格制度について、

　嘱託として採用しても、社員登用試験を実施し、優秀な人材については正社員に登用している。正社員へ登用した障害者は、平成7年1人、平成9年1人、平成11年2人、平成12年3人の計12人である。平成12年以降は経営上の理由から正社員登用試験は実施していないが、今後再開する意向である。
 

（4）障害者生活指導員の選任について

　現在、5人の障害者生活指導員を選定している。毎年必ず1人を選出し、障害者雇用促進協会主催の2日間の講習を受講してもらい資格を取得させている。特に人事部門の管理者は、少しでも障害者に対する理解を深めていくことができるよう、全員が資格認定されるよう毎年計画的に受講を勧めている。

 

4. 取り組みの成果

　当社に勤務する障害者について、各種表彰の受賞状況は以下のとおり。

①勤続16年のOさん（53歳、金型製造に従事）は、昭和60年に障害者雇用促進協会会長賞、平成11年福岡県知事表彰を受けた。

②勤続9年のHさん（30歳、LF出荷業務に従事）は、平成16年に障害者雇用促進協会会長賞を受賞した。

5. 今後の課題・展望

　当社は、障害の特性を十分に理解した上で採用・配置を行っている。労働条件は健常者と同等であり、現在一時中断されている嘱託から正社員への昇格制度は今後再開予定である。

　当社の地道な配慮が社員の勤労意欲を高め、職場での障害者意識は本人も周囲も持たずに良好な人間関係が保たれていることに繋がっている。

　平成18年度の新卒採用予定者は25人としており、パートは随時ハローワークに求人を依頼する予定である。

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