事業所名 :

味の素冷凍食品株式会社四国工場

所在地 :

香川県さぬき市

事業内容 :

冷凍食品研究開発、製造、販売

従業員数 :

250名

うち障害者数:

4名

障害	人数	従事業務
視覚障害	0
聴覚障害	0
肢体不自由	1	オペレーター
内部障害	0
知的障害	3	コンテナの洗浄
精神障害	0

目次

1. 事業所の概要・障害者雇用の経緯
2. 取り組みの内容
3. さいごに

事業所外観

1. 事業所の概要・障害者雇用の経緯

（1）概要

　味の素グループの一員としてお客に「おいしさ」「安心品質」を届ける業界No.1、世界水準の実現を目指し努力を続けている、味の素KK冷凍食品の関西・西日本の生産拠点として、昭和48年に当工場が設立された。
　当工場が製造する製品はカップイン、グラタン、エビ寄せフライ、焼ギョーザを始めとする調理冷凍食品であるが、消費者ニーズの多様化、外食事業の進展等により市場が拡大していく中、そのバラエティーは家庭用、業務用を含め100品種以上に及ぶ。

（2）障害者雇用の経緯

　障害者にも仕事の機会を幅広く提供し、適性を十分に見極めた上で職場配置を行うことで、ひとりひとりの能力を伸ばしていける場が必ずあるということを念頭に、障害者雇用に取り組んでいる。全社レベルで障害者雇用に取り組んでいる中、当工場も障害者雇用の推進方針を打ち出しており、地元雇用を前提とし取り組んでいる。
　また、彼らが職業生活を送るうえで、家庭とも協力し基本的生活習慣を身に付けてもらい、個人目標を掲げた上で仕事と生活の両面に真摯に取り組んでいくことで社会生活の場に溶け込んでいけるよう配慮をしている。

2. 取り組みの内容

（1）職場配置

　採用はハローワークや障害者職業センターなどからの依頼によるものが多い。就職希望者とは十分に面談し、彼らの適性を十分に見極めるようにしている。
　職場配置については、総務・人事担当者が主体となって決定するが、彼らは工場内の現場を経験していることから、障害者の立場と現場リーダーの立場を理解することができ、本人と職場の双方にとって最適な職場配置を行っている。
　なお、当工場は、採用し職場配置を決定した後は、社員に各々の配属部署で定着してもらい、能力を高め、難易度の高い仕事にも取り組んでいくことができるよう教育訓練を行うことを目標としているため、原則として配置転換は行わない方針である。
　そのため、障害者の配置の決定に際しては、障害特性、程度、事情等のみならず、彼ら自身の個性も見極めていくよう努めている。
　消費者に安心できる食品を提供することを常に意識し、野菜加工・包装機器の操作・コンテナ洗浄など幅広い部署に障害者を配置している。

（2）健康管理

　食の安全を提供するためには、それを提供する人の安全も必要不可欠であることから、日々の健康管理も事業所の義務と考えている。年2回の定期健診に加え、健康状態チェックのためのマニュアルも整備し、毎日の朝礼の場でも障害の有無にかかわらず全員の健康状態をチェックしている。

野菜加工

包装機械の操作

コンテナの洗浄作業

（3）現場と管理部門の連携

　採用のみならず、環境整備についても、当工場の2本柱である、冷凍食品の開発や製造などを担当する工場と、総務・人事などを担当する管理部門とが密接に連携し、互いの立場を十分理解している総務・人事担当者が、障害者のみならず、全社員、さらには工場全体にとって良い方向を見出していくことができる体制となっている。

（4）自主目標の設定と周囲のフォロー

　基本的生活習慣についても、職場と家庭の双方が協力し身に付けていくことができるよう管理している。
　障害者個々人には自分で設けた目標を自分のロッカーの扉に貼ってもらうことで、日頃から目標を意識することができ、仕事と生活両面の向上を目指している。
　時折、勤務態度に緩みが見られる場面や、体調などの問題で気分にむらを生じることが見られるが、職業生活相談員等を中心に周囲がフォローできる体制となっている。管理部門も定期的フォローを行っており、彼らは職場に溶け込み、前向きに取り組むことができる。

3. さいごに

　個々人の適性を見極めるとともに、周囲のフォロー体制を整備することにより、障害者も職場に違和感なく溶け込み、当工場の一員として他の社員と同様、積極的な勤務姿勢が見受けられる。