働きやすい職場環境をめざして
- 事業所名
- 大山ハム株式会社
- 所在地
- 鳥取県米子市
- 事業内容
- ハム・ソーセージ等の製造・販売
- 従業員数
- 454名
- うち障害者数
- 8名
障害 人数 従事業務 視覚障害 0 聴覚障害 2 肉製品の包装 肢体不自由 6 肉製品の運搬、給湯・清掃等、事務 内部障害 0 知的障害 0 精神障害 0 - 目次

1. 事業所の概要と障害者雇用の経緯
(1)概要
当社は1954年に現在の母体となる大山食糧工業株式会社として米子市に設立。1972年に日清製粉グループの一員となり、社名を日清ハム株式会社に変更。2001年に日清製粉が分社化し食品部門の日清フーズの傘下に入ったことに伴い、自社ブランドを強化、認知度を増強するため、日清ハムからブランド名を冠にした大山ハムに社名を変更。
ナショナルブランドではなく、「大山」という地域ブランドを育成し、食品業界において存在価値のあるメーカーを目指している。
(2)障害者雇用の経緯
30年ほど前、中途で上肢機能障害を負った従業員に対して、作業可能な職域の工夫と配慮で配置転換したことが、障害者雇用のきっかけである。周囲の理解もあり、受け入れも自然だった。
当初は障害者雇用率は安定していたが、定年退職等により障害者雇用率の低迷が続いたこともあり、近年では社会的責務の観点から障害者雇用に積極的に取り組んでいる。その姿勢は社員にも良い刺激となっており、お互いに助け合い、企業全体の活性化につながっている。
2. 障害者雇用の状況と取り組みの内容
(1)障害者雇用状況
現在8人(うち重度4人)の身体障害のある従業員を雇用し、障害の種類・程度・特性にあった業務に配置し、長期継続雇用がされるよう配慮している。作業内容は、主に肉製品の運搬・包装、工場事務作業である。
今後、障害のある従業員に配慮した作業設備等の整備を進めることが課題である。
|


(2)職場環境の整備
採用にあたり、3ヶ月間のトライアル雇用制度を利用、実際に現場で働くことにより仕事が続けられるかを本人にも判断してもらっている。
また、障害のある従業員の意見を聴き取り、改善すべき点を考慮しつつ働きやすい職場作りを目指している。例えば、居住地が遠い場合、通勤による負担を軽減するため時差出勤を認めているほか、車通勤者の駐車場が工場から離れたところにあるため、下肢機能障害のあるFさんやGさんらの移動に負担がかからないよう、事務所に近い場所に駐車スペースを確保する等の配慮を行っている。
(3)安全衛生管理
配属先でOJTによる教育・訓練を行い、就労意欲を高めている。また、毎月の安全衛生委員会においても、安全衛生パトロールの際、作業者からの意見を聞き取ることも徹底している。
実際、作業者から積極的に聞き取りを行うことにより、事業所側からの一方的な提示ではなく、障害のある従業員からの意見を汲み取る工夫をしている。例えば、工場事務所入口付近の手すりをつけたステップは、採用時にGさんと相談の結果、設置している。

(4)障害の理解促進
全従業員に対して年一回の人権教育研修の中で、「障害」をテーマとして取り上げ、理解促進を図っている。このことにより障害に対する偏見や誤解は生じず、かばい合う、気遣う、気配りをするなど、周囲の積極的な工夫が自然と芽ばえている。
3. 今後の抱負
当初から周囲従業員による障害への理解が醸成されており、障害者雇用に対しては全社的に自然と受け入れる体制ができている。また、長期継続雇用に向け、従業員と事業所双方で意見を出し合い、働きやすい職場づくりを目指し、就業率を高めている。
「障害者の方に安心して長く働いていただくためには、周囲の理解と働きやすい職場環境づくりの工夫は不可欠である。障害者雇用については今後も前向きに考えていき、他社の工夫改善事例を参考にしながら自社でできることは積極的に採り入れ、将来的には障害者に配慮した作業設備の整備をはじめ障害者が働ける環境づくりに努め、製造にも携われるよう職域の拡大を図り、障害者の雇用を通じ地域に貢献したい。」と、足立拓司管理部係長は今後の抱負を述べる。
アンケートのお願い
皆さまのお役に立てるホームページにしたいと考えていますので、アンケートへのご協力をお願いします。
なお、事例掲載企業、執筆者等へのお問い合わせや、事例掲載企業の採用情報に関するご質問をいただいても回答できませんので、あらかじめご了承ください。
※アンケートページは、外部サービスとしてMicrosoft社提供のMicrosoft Formsを使用しております。