障害の有無に関係なく、誰もが働きやすい職場環境
- 事業所名
- 日向農業協同組合
- 所在地
- 宮崎県日向市
- 事業内容
- 営農事業、信用事業、共済事業等
- 従業員数
- 518名
- うち障害者数
- 9名
障害 人数 従事業務 視覚障害 0 聴覚障害 1 青色申告、営農の経営内容の分析、組合員の指導、支店の総括 肢体不自由 4 集落営農の指導、接客 内部障害 4 内部事務部門における統括的管理、金融共済課融資交渉係における顧客訪問、プロパンセンター業務、接客 知的障害 0 精神障害 0 - 目次
1.事業所の概要
JR日向市駅に隣接し、平成18年末の駅舎の高架化や日向市の区画整理事業に伴い現在環境整備が進められている環境にある当事業所は、昭和48年8月に厳しく変貌する農業情勢に対応できる態勢づくりと、協同活動強化による効率化の実現をめざし、1市2町5村の8農協の合併により構築されたが、その後、平成の大合併により1市2町2村で再構築された。「信頼・改革・貢献」という基本姿勢を実行し、地域との共生を基本理念に様々な事業活動を通じて社会へ貢献し、相互扶助の精神を発揮するとともに地域農業の発展に寄与している。構成員としては、平成19年1月31日現在の組合員数は15,808人。職員数518人(うち女性195人)であり、総代会・代表理事組合長の下に次のような組織となっている。
①本店組織 |
金融共済部: |
金融課・融資課・共済課(交通事故相談所)・共済推進課 |
企画管理部: |
企画課・総合審査課・福祉センター(グリーンハウスつるまち)・管理課(JA会館) |
営農部(営農総合センター): |
営農企画課(農産物検査)・販売課(八采館)・担い手支援 対策課・畜産課(フイードロット・みやざき地頭鶏種鶏場・孵卵場)・営農指導課・農業資材センター(農業機械センター)・第2センター |
経済部: |
店舗課(グリーントップ・アイショップ・グリーンショップ・明屋書店・ひむか彩館・ファミリーマート日向塩見店・灯油販売店)・住宅開発課・燃料課(門川給油所外14ヵ所)・プロパンセンター |
②支店:10支店を設置 |
③組合員組織: |
実行組合・青年部・女性部・農機部会・長寿会・農業経営者協議会・青色申告会・作目別部会を設け、それぞれ部会活動を積極的に展開している。その中で、作目別部会の柑橘類の一種の平兵衛酢(へべす)は、椎茸と共に全国的に好評を得ている特産物である。 |
④共同会社: |
株式会社協同石油ガス・株式会社ジェイエイ葬祭・株式会社ひむか青果・株式会社ひまわり青果 |
⑤関連会社:エーコープみやざき(管内に9店舗を構えて活動) |
2.障害者雇用状況・労働条件
(1)障害者数
9人 実雇用率2.75%(平成19年6月1日現在)
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( )はうち数で重度障害者
職員の中で中途障害者に対しては、その残存能力を有効に活用する姿勢を貫き、また、組織を維持していく前提として、人事考課も行われ適材適所主義を実行している。
その結果、管理職として5名を登用。一方、職員の補充については、ハローワーク日向に求人の申し込みを行い選考のうえ採用しているが、採用に当たっては健常者・障害者の垣根はなく意欲的で有能な人材を採用している。
(2)配置場所
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(3)労働条件
①就業時間
8:30~17:00 途中60分間休憩
②休日
土曜日・日曜日・祝日。販売員は週休2日
③社会保険・労働保険加入の有無
社会保険・労働保険ともに加入
④定年・再雇用制度
60歳・63歳までの継続雇用
⑤給与
最低賃金を基準として格付けしている
3.取り組みの内容
障害者雇用の取り組みは、事業主は障害者への深い理解から始める一方、障害者は健常者と同等の仕事をすることにより、健常者と障害者が一体となり、相互が切磋琢磨して作業を進めていく。職場内に互譲の精神が生まれ、それぞれの立場を理解していくことになるが、当事業所の場合はそれが顕著で、「ヤル気」となり「思いヤリ」に繋がっている。健常者と障害者を意識することのない職場環境のなかで、障害者は明るく伸び伸びと業務に取り組んでおり、本人の努力もさることながら日頃の労務管理が行き届いていることがうかがわれる。
(1)支援体制
①教育訓練 新人訓練
企業内研修・講習会・外部研修の参加、OJT、新人訓練あり
②障害者職業生活相談員
企画管理部管理課長・管理課人事教育係
③職場定着推進チーム
営農部長・企画管理部管理課長・障害者代表・その他の計6人で構成
④人間関係管理
朝礼会の励行
⑤助成金等
調整金
⑥福利厚生・健康管理
社内旅行・忘年会・新年会・花見・スポーツ大会ミニバレー大会・定期健康診断
(2)Aさん(両下肢機能・聴覚の重複障害1級)
車いすで移動するAさんは、営農部経営指導係に配置しており、青色申告や営農の経営内容をパソコンで分析、指導を行っているなど密度の高い業務を積極的に進めている。
他の職員との対話は、筆談・メール・携帯メール等で十分意思の疎通が図られている。
(3)Bさん(両下肢機能障害4級)
平成16年度から集落営農・法人モデル推進プロジェクトを立ち上げ、営農基盤作り等が積極的に進められているが、その担当として、Bさんが事業の推進役として活動している。
対象範囲は広く、椎葉村川の口地区集落営農組合では水田の耕起・田植えの受託作業や、今後の活動としては、50a程の遊休農地にそばの栽培、また、地区内の子供を対象に農業体験を実施していくために、現場に出向いて指導を行っている。
(4)Cさん(右上肢機能障害2級)
灯油販売所で販売業務を担当しているCさんは、屋外作業であるため季節的に障害部位が痛むことがあるが、性格的に明るさがただよい、苦もなく給油作業に従事している。
(5)Dさん(心臓機能障害1級)
経済部店舗課に属しているDさんは、その日によって他の店舗に移動する場合がある。書店では書籍の販売・整理及びレジ係として、立ち仕事であるにもかかわらず来客に対して懇切に対応している。
(6)Eさん(左下肢機能障害5級)
南郷支店営農課生活福祉係に勤務する女性のEさんは、農家の主婦層の生活改善指導を担当し、31年を有する職務歴を駆使して、農家の担い手に対し家計簿等の事務処理を含めた全般的な指導助言を行っている。
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