事業所名

社会福祉法人すいよう会

所在地

愛媛県新居浜市

事業内容

知的障害者通所授産施設、特別養護老人ホーム、その他介護保険事業などの福祉事業

従業員数

161名

うち障害者数

4名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害	0
聴覚障害	0
肢体不自由	0
内部障害	0
知的障害	3	清掃、洗濯
精神障害	1	授産事業所支援員

目次

1. 事業所概要
2. 障害者雇用の経緯と背景
3. 取り組みの内容
4. かけがえのない存在

事業所外観

1． 事業所概要

（1）事業内容

(障害者福祉)

知的障害者授産施設(通所)、知的障害者地域生活援助事業

(高齢者福祉)

特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、認知症高齢者グループホーム、短期入所生活介護事業、通所介護事業、訪問介護事業、訪問入浴介護事業、認知症専用デイサービス事業、居宅介護支援事業、在宅介護支援センター、大島地区地域福祉事業

(その他)

事業所内託児所

（2）従業員数

すいよう会全体161名(男性32名、女性129名)

知的障害者3名(男性2名、女性1名)：クリーンスタッフ

精神障害者1名(男性1名)：すいよう作業所

障害者雇用率  2.48％  (平成20年6月1日現在)

（3）経営理念

利用者と共に そして地域のパートナーとして

（4）事業所の沿革

2． 障害者雇用の経緯と背景

人間の生きがいは、「自分が他人から認められていることを実感できる喜び」であろう。生まれてから死ぬまでの誰もが通る一本の道に、子ども、大人、障害者、健常者、高齢者で区分せず、共に生きたい。このような理念と、すいよう会の母体が知的障害者通所授産施設として開所したこともあり、すいよう作業所内の知的障害者でアソカ園のクリーンスタッフとして働く人を採用した。最初は、県のサポーターの人が就労支援についていて、この支援は一緒に働く従業員にとっても助かった。仕事に関する支援の仕方や接し方などを知ることができた。雇用側としては、彼らのまじめに働く姿や働く意欲が伝わってきて、ぜひ仲間に入ってもらいたい、と思い正式採用に踏み切った。

3． 取り組みの内容

（1）働きやすい環境づくり

障害がある人が「働きやすい環境」をつくるために、すいよう作業所に子どもが通っている保護者も雇用するなど、クリーンスタッフとして共に働く障害のある人へ、理解を示してくれる人を従業員として雇用している。また、クリーンスタッフの働く姿を見ながら、介護スタッフも、あるべき姿を学んでいる。

作業風景

（2）働くことの喜び

ある障害者は、親代わりとして育ててくれた祖母が他界したときに、職場を変わらないといけない状況になった。長い間働いてきた職場を変わることは、積み上げてきた職場環境や築き上げてきた人間関係を、一からやり直すことと同じである。雇用者も「どうにかならないものか」と考え、障害者を支援し、職場を変わることを避けることができた。

また、持病をかかえた障害者は、通院を嫌がる傾向にあった。しかし、雇用者が「働き続けるためには健康な身体が大切で、長く働いてほしいから通院してほしい」ということを伝えると、通院を自らするようになった。

作業風景

笑顔が溢れ  心癒す場所

かけがえのない  この場所を

みんなで守り  育てていきたい

(アソカ園創立10周年テーマソング  ～すべてのものに支えられて～)

彼らにとって働くことは、生きることである。働いて必要とされることは、喜びである。これは、すべての人にも言えることではないだろうか。彼らの働く姿に励まされ、教えられ、我々も生かされる。私たちは共に生きているのである。

作業風景

4． かけがえのない存在

「休まないことが一番助かっている。自己管理ができているから、偉いと思う。毎朝、勤務時間より早く出勤し、仕事の準備を行い、大変助かっている。たくさんの仕事があるが、どの子も仕事内容を理解しているので、補い合って仕事ができる。まじめに働いてくれる。会話が続くようになったことが嬉しい。従業員の仲も繋いでくれる、なくてはならないメンバーである。」

クリーンスタッフとして一緒に働く従業員は、彼らを必要なスタッフの一員と話す。笑顔が絶えず、活気溢れる職場で働くことができることは、障害の有無に限らず幸せなことである。お互いが必要とし、必要とされている関係は、アソカ園の根底である「共に生きていけるコミュニティ」に、まさに通じるものである。

クリーンスタッフの方の集合写真