事業所名

株式会社一宮工務店

所在地

愛媛県新居浜市

事業内容

建設業、産業用機械器具製造業

従業員数

211名

うち障害者数

4名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害	0
聴覚障害	0
肢体不自由	2	旋盤工、整管工
内部障害	2	土木作業員、プラントメンテ作業
知的障害	0
精神障害	0

目次

1. 事業所の概要
2. 障害者雇用の経緯と背景
3. 取り組みの内容

事業所外観（本社  ・新居浜工場）

1． 事業所の概要

（1）事業内容

（2）従業員数

全従業員数：211名        障害者雇用率：3.35％

エンジニアリング本部：工場2名(肢体不自由者)、構内1名(内部障害者)

白滝本店：1名(内部障害者)

（3）経営理念

確かな技術と品質で新たな価値を創造し地域とくらしの未来を築きます。
誠実で活力ある経営を通じ人の和と絆を大切に魅力ある企業を目指します。

（4）品質方針

誠実な経営を通して、顧客及び社会の信頼感と満足感を得られる品質を提供する

（5）沿革

昭和17年1月、愛媛県喜多郡長浜町にて創業。住友化学工業株式会社の指定出入業者として木材をはじめ各種資材の調達納入を開始した。その後、戦後復興に貢献するため、昭和21年8月に第1製材工場を設置。昭和22年1月からは土木建築請負業を併せて開業。社名も一宮工務店とした。また、昭和24年10月には、建設大臣登録業者となり、諸官庁や地方自治体から指名を受け、学校・病院をはじめ、さまざまな建設物を建築してきた。さらに、一方では、建築事業部門だけに限らず、発展を続ける日本経済のニーズに応えるため、合成樹脂事業部門、運輸事業部門を開設し、経営の多角化を積極的に進めてきた。その結果、現在では、30数社の関連会社と全国23都道府県にネットワークを設置している。一宮工務店は、こうした時代の要請に的確に応えながら、一宮グループの母体企業として成長してきたのである。

（6）組織図

2． 障害者雇用の経緯と背景

現在、社会の要請に基づいて、在籍している障害者の雇用を継続して行っている。どれだけ世の中が進歩しても、最後にモノを言うのは人の力。そこに働く従業員の豊かな個性と熱い想いによって、職場は動かされていると言っても過言ではない。障害者は、今までに培った自分の持っている技術を活用して仕事に貢献している。また、会社側も彼らの技術を必要としている。彼らが持っている、1ミリのズレも許されない細かい技術は、若い人たちに伝えられることで後継者づくりにもつながっている。職場のムードメーカーでもあり、人気者でもある彼らは、会社にとって、なくてはならない存在である。

24年間という長い間勤めている従業員もいるように、障害者の職場定着がよい。会社側も、職場の環境づくりに努めており、また、定年後の継続雇用も行っている。

3． 取り組みの内容

（1）健康管理・安全衛生

労働時間や仕事の内容を、会社側と本人の双方の話し合いにより決定している。また、個別の指導も行っており、体調に合わせて出社の時間を変更する等の柔軟な対応を行っている。

心臓のペースメーカーの入れかえに関しては、本人と医者が話し合って決める。安心して入院ができるように、入院後の復帰も保証している。これも、その人でないとできない仕事があるからであり、そこを見出して雇用することが必要である。その他、毎年1回の健康診断を行っている。

（2）匠の業

経験を積み重ねて得ることができる技術は、口だけでは伝えることができない。何回失敗しても、自分で納得するまで挑戦することにより得られる。それは、ベテランの人も同じである。新しい品物の作業では、常に挑戦を重ねていくことが大切である。

＜主な作業内容＞

タンク・容器等に取り付ける部品の機械加工(旋盤加工、ラジアル穴あけ加工等)

ラジアルボール盤を使って、角フランジのボルト穴あけ作業中

旋盤加工：旋盤を用いて圧力容器のノズルのボス加工中

機械加工中：ベンディングローラの曲げ作業のオペレーター中

（3）give and take

障害があることで、したくてもできないことがある。障害があるために会社をやめようと思ったこともある。しかし、上司の「現状に負けたらだめ。やってみ。」の言葉で、もう一度やってみようと思えた。「負けたらだめ」この言葉が支えとなって今がある。

みんなと同じなんだ。できないこともあるが、与えられることもある。人間は、もちつもたれつの関係で成り立っている。お互いを補い合いながら共に働き、共に支えあい、共に生きていくのだと感じた。