2008年度作成

事業所名

ミヤマ株式会社

所在地

長野県長野市

事業内容

産廃物の中間処理・リサイクル、土壌汚染調査・浄化対策等企業の環境問題に環境技術でお応えする中堅企業

従業員数

719名

うち障害者数

11名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害	0
聴覚障害	0
肢体不自由	9	環境保全業務管理職（2）開発管理（1）就労支援（1）輸送部門ドライバー（1）焼却機械操作（2）総務（2）
内部障害	0
知的障害	2	清掃
精神障害	0

目次

1. 事業所の概要・障害者雇用の推移
2. 取り組みの内容
3. 結果と効果及び今後の抱負

1. 事業所の概要・障害者雇用の推移

（1）事業所の概要

・創立は昭和49年12月17日で2008年12月1日で創業35周年を迎えた。

・「環境と安全」を企業理念に、高い環境意識と技術力で総合環境事業を推進している。

・創業当初から環境技術の専門集団として、「環境コンサルティング事業」「環境リサイクル事業」「環境検査計測事業」等の分野で、お客様の多様なニーズに応えており、幅広い技術力で環境フィールドに貢献している。

・環境技術とは、あらゆる産業活動や社会活動を地球環境の上での良好な環境サイクルへと結び付けてゆくための技術体系であると考えている。

・産業廃棄物の中間処理・リサイクルをはじめ、土壌汚染調査・浄化対策、環境装置の設計・施工、環境機械の製造・販売等、環境を軸として多様な分野・領域において、多岐にわたるお客様の課題に環境技術で応えている。

・本社のほかに中野工場、新潟県上越工場、分水工場、燕工場＆テクノロジーセンター及び全国25営業所で事業展開をしている。

・20年度大学等環境安全協議会より功労賞受賞

大学はじめ多くの教育機関で使われる試薬、廃薬品の安全確実な処理の長年の実績を評価された。

（2）障害者雇用の推移

単位  人（  ）は、重度障害者

雇用形態		18年度	19年度	20年度	20/12現在
常用雇用労働者		686	713	718	719
内障害者	身体障害者	6（2）	6（1）	7（1）	9（2）
	知的障害者	0	0	2（1）	2（1）
	精神障害者	0	0	0	0
	障害者雇用計	6（2）	6（1）	9（2）	11（3）
雇用率		1.16%	0.98%	1.53%	1.94%
実不足数		4	5	1	0

2. 取り組みの内容

（1）事業主の意識の変化

・平成19年6月障害者実不足数5人の時点で、ハローワーク篠ノ井より、障害者雇用について指導を受けた。

・早速、社内において、経営会議を開催。会社全体で取組むことを決定した。

・企業内における障害者雇用についての意思統一を図り、戸谷労務部長を責任者とする推進チームを立ち上げた。

（2）ハローワーク篠ノ井へ相談

・当初から、事務職で2名位の障害者雇用の求人情報を出していたが、なかなか採用まで至らなかった。

・ハローワークから社会福祉法人廣望会地域生活支援センターCoCoの紹介を受けた。

（3）地域生活支援センターCoCoとの交渉

戸谷部長は、CoCoの綿貫理事・施設長（＊）、池田就労支援ワーカー・第一号職場適応援助者（ジョブコーチ）と協議を重ねた。

＊綿貫好子さん=雇用管理サポート事業の協力専門家

① ジョブコーチによる職務分析の実施

知的障害者による企業内の「清掃業務」の業務分担の提案を受ける。

②ジョブコーチと知的障害者2名の職場体験実習の支援計画立案を協議

（4）「障害者民間活用委託訓練事業」制度の活用

長野技術専門校の障害者職業訓練コーディネーターのアドバイスにより、障害者民間活用委託訓練事業の「実践能力習得訓練コース（1ケ月）」を活用し清掃業務の訓練実習をした。

・当社は、知的障害者の雇用は初めてのケースであった。

・ジョブコーチにより、障害者の職務遂行力の向上と対人技能の習得支援を受けた。

・グループホームからの路線バスを使っての通勤訓練も併せて行なった。

・1ケ月の実習訓練、障害者職業センターにてケース会議等を実施。

職業リハビリテーション計画の策定のための相談等。就労移行支援事業の支援終了。

・その後、事業主側の判断で2名の本採用（平成19年10月）へと進展した。

（5）事業主側の受入態勢の確立

・事業主側独自の障害者就労支援員（相談員）を設けた。（女性1人）

□ 挨拶ができるか □けがをしていないか □声かけしているか

□知的障害者が1日の業務終了後提出する業務日誌の記録チェック

（6）講習会等へのアレンジ

・19年度「職場介助者・業務遂行援助者等講習会」への参加

2名の参加

・20年度長野県障害者技能競技大会への参加

知的障害者2名のビルクリーニング部門への参加

・20年度障害者職業生活相談員資格認定講習会への参加

1名参加

（7）先行企業の見学アレンジ

・長野県経営者協会主催・当協会の後援する

「第3回障害者雇用先例事例ヒアリング・見学会」への参加（19.12.3）

株式会社ニッパツハーモニー伊那分室：清掃業務部門の実態見学

そこで使用している清掃用ツールを導入した。

（8）職場定着推進チームの設置

総務部長、労務部長、障害者職業生活相談員を中心としたチームの発足

障害者を現場だけに任せない事業所全体のフォロー体制を整備した。

（9）障害者雇用助成金の活用

業務遂行援助者の配置助成金の申請・・・ 20.5.8認定  20.8.15支給

3. 結果と効果及び今後の抱負

（1）全職員の意識の変化

・ビル全体が明るくなった。会議室、空室等がいつも整理整頓され廊下が清潔感で溢れている。そんなことから、職員の障害者に対する意識に変化がみられ、企業に対する前向きな気持ちが一層強くなっている。

・地域に対する貢献、責任等の意識が一層強くなった。

（2）関係機関との連携の意義

・障害者雇用は「納付金で解決」という考え方を転換した。

ハローワーク、ジョブコーチ、障害者職業センター、雇用開発協会等企業が連携できる機関が周囲を見渡せば数多くあることを発見した。またその活用は決して面倒ではないことを知った。

・とくにジョブコーチによる支援は、有意義で大いに役立ったと感じている。

・関係機関との連携が、障害者雇用には事業主にとって大変力強いものであることを実感した。

・雇用率達成を一過性のものとせず、常に意識して社会的責任を果たして行きたいと考えている。

・平成19年10月社団法人全国重度障害者雇用事業所協会に加入し、障害者雇用の促進と職場定着の推進を一層図っていく事とした。

・関係機関の主催する障害者の就労支援に関するシンポジウム等に出席し意見発表等を通して、障害者雇用に纏わる人々との人的交流が増えている。

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