面接時に地域障害者職業センター（以下、「センター」という。）のジョブコーチが同席し、障害特性等について説明がなされた。

・面接に先立ち、ジョブコーチも一緒に対象者の職場見学を実施、面接後には職場体験実習（一週間）を行い、対象者ができそうな仕事があるか確認する。
・実習の際には、対象者の性格、障害特性等を理解するため、センターと対象者でまとめた「自己取扱説明書」を参考に、クリーンルームなど密閉された空間や狭い場所に入ることができるか、マスクをする、帽子をかぶることによる閉塞感に抵抗感がないか、音に対する反応が障害のない者より強いのか、作業スペースの広さは十分かなどの懸念されることを一つひとつ確認しながら、対象者の障害状況等も考慮し、働く場所及び作業内容を決める。
・採用に当たってはセンターのジョブコーチ支援を実習から活用する。

配属先のチームリーダーを担当者と定め、作業指導及び相談受付を行っている。定期的なジョブコーチの訪問時には一緒に面談を行っている。

作業手順書に従って作業を教える際は、実際の作業を見せながら説明を行い、理解しているかどうか確認しながら行っている。

・頑張りすぎるところがあるので、あまり頑張らないように声がけをしている。
・畳の部屋があり、疲れたら使用できるようになっている。
・昼休憩は一人でゆっくり休めるように、対象者が決めた休憩場所で休憩している。
・心身の負担を考慮し、勤務時間を短時間から開始し、段階的に増やす（詳細は下の「その他の配慮」に記載）。

・チームでの作業になるため、同じ仕事をする障害のない従業員には、障害者を雇用することや通院で休むことがあることを伝えた。
・チームリーダーには詳しい配慮が必要な部分について、事前に情報共有を行った。チームリーダーで対処できないところは、さらに上の責任者に相談できるような支援体制を作っている。

・採用後、業務量が過多にならないように配慮した。
・その一つとして勤務時間に配慮し、採用当初は8時15分から12時までの半日のみ、作業や環境に少し慣れた頃に対象者とジョブコーチとの面談の上で週3日（月・水・金）の8時15分から15時15分までと段階的に就業時間を増やし、現在は土日祝祭日を除く平日8時15分から15時15分までとしている。
・また、対象者の配属部門では通常は夜勤があるが、対象者の場合には疲れをためないように、日勤のみとしている。