応募時点では難病の申出はなかったため、通常の面接（30分）で行ったが、面接で難病であることが分かったため、障害への配慮事項の確認等をより詳しく行うため、あらためて別日の面接を設定した。2回目の面接では、実際に担当することが想定される現場（現職）の見学も行ったうえで、就職意志を確認した。

就労支援機関職員等の同席の希望はなく、事業所の職員2名と本人で面接を行ったが、その中で難病であることがわかったため、後刻電話にて産業医に病気の特性を確認、配属先の適合性等を相談した。

当初本人が志望した業務内容は、肉体労働を伴うため病状の特性上採用が難しい状況であった。そのため本人の就労が可能な身体的負荷の低い現職を会社側から提案し、実際にどのような仕事なのかを職場見学により説明したうえで本人の意志を確認、採用・配属を決定するという配慮を行った。

「担当者」としては特に定めていないが、日頃は所属部署の上長、先輩社員が業務の指導や相談に当っている。また、本社の総務部長や総務課員が所属部署を訪問する際は、必ず声掛けを行い体調等を確認している。

・勤務時間はフルタイムの社員と同様で、早番9時30分～18時30分、遅番11時～20時（共に休憩1時間）、週5日のシフト制勤務に就いている。通院は月1～3回、公休日や年次有給休暇を利用している。
・本人の担当業務はある程度自分のペースでやれるものであり、また、必要があれば遠慮しないで休暇をとるよう上司から伝えており、体調不良の折などには気兼ねなく休憩や休暇の申出ができる環境となっている。

現職においては、障害のない社員と変わらず業務を行えることに加え、本人も特別扱いを希望していないため業務量等の調整は必要としていないが、業務の種類については配慮しており、重いものを持つ仕事等については、担当業務に含めていない。

皮膚紅皮の症状など外見から判断できる病状であることに加え、本人が病気をオープンにしていること、重いものを持てないことや直射日光を避ける必要があることなどを考慮をしたうえでの配属であったため、周囲への特段の説明は必要としていない。

勤務シフトを組む際に通院日を配慮するなど、チーム内の協力体制は自発的に取られている。