サンプラスは作業や経験を通して働くことの「喜び」や「やりがい」を実感できる職場である。障害者の「働きたい」気持ちを大切に「働く」ことに不安を抱える障害者を最大限サポートしている。
　外勤・内勤・在宅での3つの働き方があり、4～5人の利用者に1人の障害のない社員（以下「スタッフ」という。）を配置したユニット制を取り入れ、ユニット毎で目標値を設定している。目標値は共生・共助の考え方のもと、60～70％を日々こなすことを個人の目標として設定している。ユニット単位での目標値を共有することでものづくりのプロとしての意識や責任が芽生え、達成感ややりがいにつながっている。100％への達成は、スタッフがサポートしている。

　今回の取材では利用者に感想をお聞きしたところ、次のように生き生きと語ってくれた。

・若い時仕事についていた時、障害のない人と自分は違うということをずっと感じて働いてきた。サンプラス株式会社では一般の会社と同じように対話をするし、障害のない職員は自分を一人の職員として付き合ってくれる。障害者にとっては一番いい環境で働けている。
・作業も仕事もそうだが、自分に自信がつくまでに支えてくれるのは「人」である。その「人」がすごくいい会社。
・仕事をやり遂げた後の達成感がすごい。

 

　地域に根付いた事業所を目指し、高鍋町・西都市・児湯郡地域を中心に工業型の多機能型事業所を運営し5年、A型の定員は当初20名だったが、その後50名となり、平成28年（2016年）からはB型や移行支援の事業も行っている。また、令和2年（2020年）4月には宮崎市に新たなA型事業所を開設した。
　現在は、商品開発も進めているが、その業務において利用者もものづくりに携われるような製品を作っていきたいとのこと。
　また、今後は、会社の隣接地に障害者のグループホームの設置を考えている（令和3年4月開所に向けて現在県と協議中）。 企業と福祉が共創する新しいカタチの現場づくりの提案を常に発信しており、地域などからいただいた意見はできる限り具現化していきたいとのこと。
　障害のある方の働く意欲をカタチにし、ノーマライゼーション社会の実現を目指し着々と実行している事業所であり、障害者の社会的・経済的自立のための支援が行われている。今後も全ての社員（利用者・スタッフなど）がイキイキと、生きる楽しさを感じられる職場、自分の輝ける能力発見ができる職場作りを心がけたいとのこと。