介護助手であるAさんが現在担当しているのは以下の業務である。

（1）施設内食堂・訓練室・居室などの清掃業務
　利用者が使用する食堂、訓練室、居室などの清掃を行う。食堂については利用者の朝昼夕食後、テーブルを20ppmの濃度に希釈した次亜塩素酸水を使用し拭き清掃を行う。テーブルの清掃後、20ppmの濃度に希釈した次亜塩素酸ナトリウム液を使用し床のモップ掛けを行う。テーブルにこぼれた食品などがある場合には清拭布で拭き取る。
　訓練室については施設利用者機能訓練後、使用した訓練器具など、次亜塩素酸水を使用し拭き清掃を行う。感染症などの流行期にあればアルコール消毒液を用い清掃することもある。器具の清掃後、次亜塩素酸ナトリウム液を使用し床のモップ掛けを行う。
　居室などについては清掃担当職員が主に清掃業務を行うが、介護助手業務の行う清掃業務は利用者が使用しているベッドの周りを、次亜塩素酸水を使用し拭き清掃を行う。

（2）車いすなどの洗浄業務
　利用者が使用する車いすなどの洗浄を行う。主に車いす洗浄用クレンジングを使用する。初めに車いすに水をかけて濡らし、洗浄用クレンジングを浸したスポンジやたわしで車いすを洗浄する。洗浄後、水洗いと天日干しを行い、乾燥後は車いすを元の場所へ戻す。

（3）寝具などの交換業務
　寝具などの取り扱い業者より納品されるシーツや布団を使用し、利用者70名の寝具などを交換するもので、一日あたり15名程度の交換を行っている。
　寝具などを交換する順序としては、あらかじめ取り決められた順序で寝具などの交換を行うことにより重複しないようにしている。取り決められた順序を示すものとして、障害があっても理解しやすいよう、月曜日に行う場所は「赤色」、火曜日は「黄色」というように色分けを行った施設見取り図を部門担当者が作成している。

（4）ポータブルトイレの洗浄業務
　利用者が使用したポータブルトイレについて、介護職員がポータブルトイレ内の汚物を洗浄した後、介護助手がポータブルトイレ全体の洗浄を行う。洗浄の方法はマジックリンなどのトイレ用洗剤を使用し、スポンジやたわしでポータブルトイレを洗浄する。洗浄後、天気の良い日には天日干しを行うが、天気の悪い日には清拭用タオルで水気を拭き取る。

（5）物品などの補充業務
　介護職員が業務で使用する紙おむつ、プラスチック手袋、ペーパータオルなどを施設倉庫から決められた数量をとり、介護職員用の物品倉庫へ補充を行う。