障害者就業・生活支援センター（以下「支援センター」という。）の職員に同席を得て、障害特性や就労上の配慮事項の説明を受けた。

・面接時に過度の負担が掛からないように、社員が出入りしない会議室で実施した。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・事前に所属長をはじめ数名で、障害者雇用に関する研修・講習会（労働局・ハローワークが企業向けに行う研修・講習会）に出席し、制度や障害特性等について学習した。その後、社員に参考資料を回覧し理解を促した。

配置部署の所属長と職長を業務指導および雇用管理の担当者とし、対象者との意見交換のツールとして交換日記を活用して、職場に言えないことや日々考えていることなどを把握する機会としている。

・スキルに応じた仕事内容や量を与え、習熟度により調整している。
・仕事内容等が変更する場合は、事前説明し十分に理解を得た上で進めている。
・作業基準書を作成し、それに基づいて作業に従事させている。指導担当者は対象者の理解状況等を確認し、理解できていない時には、具体的な助言をするようにしている。
・他の社員の作業記録を閲覧できるようにし、今後の目標のひとつとして参考になるようにしている。

・入社当初は短時間勤務から始め、体調を計りながら延長していった。
・体調が優れないときのために、10分程度の小休止タイムを設けている。

・休憩時間は社内であれば場所を特定せず、自由に休憩できるようにしている。
・精神面等が不安定になった時は、畳のある休憩室で休めるようにしている。

・当初は簡単な作業から、習熟度に応じて徐々に難易度が上がる作業へと移行している。
・難しい仕事ほどやる気を出して集中するので、期限を設けず本人のペースでやらせている。今では、他の社員よりも集中力があり、丁寧で効率的に作業している。

・本人了解の上で、障害特性や配慮事項について、同じ部署の社員に説明を行った。また、併せて本人が作成した「私の取扱説明書」（障害特性や配慮事項、アピールポイント等をまとめたもの）を配付して説明した。

・本人了解の上で、ノート（交換日記とは別の部署内共有ノート）に日々の状況を記入し部署内で閲覧することを通じ、本人がうまく伝えられないことを補い、部署内で思いを共有している。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・本人の調子が悪い時は、ヘルプマーク（トランプ大の印で腕に装着できるもの）で周りに知らせ、職場の理解が得られるようにしている。
・支援センターの担当者が定期的に来社し、本人との面談や指導担当者等の助言などの継続的な支援を受けている。また、障害者を雇用している企業の担当者が参加する定期的な連絡会議に参加して、情報交換や意見交換を行っていることも役立っている。