本事例の事業所（以下「事業所」という。）は、ハローワークから対象者の紹介を受け、6か月間の障害者トライアル雇用（以下「トライアル雇用」という。）を活用して採用した。また、トライアル雇用の段階から地域障害者職業センター（以下「職業センター」という。）のジョブコーチ支援も併せて利用した。そのため、面接段階からハローワークの担当者や職業センターのジョブコーチ（ハローワークの担当者も含め、以下「支援員」という。）からのサポートを受けることができた。

・トライアル雇用からの移行後も、必要に応じて、対象者と家族を交えた、現場担当者・人事課、支援員との面談を実施し、問題を解決しながら安定した雇用を維持している。
（トライアル雇用後の雇用は、1年ごとの更新で雇用を継続しており、トライアル雇用から現在まで通算して約2年5か月勤務している。）

対象者本人または周囲の従業員や担当者が、本人の体調不良や変化を感じた場合は、適宜、上司や人事課が本人と面談を実施し、状況確認、必要な配慮の仕方を本人と相談・検討している。

会社で準備している休憩スペースを他の従業員同様、自由に使えるようにしている。

対象者の同意を得て、業務上関わりがある人には、対象者の特性を説明したうえで、理解を求めている。

採用後、当面は1か月に1回程度支援員が訪問し、対象者・事業所と勤務状況等の面談を実施している。定期訪問終了後であっても、支援が必要な状況があれば、支援員の対応を依頼している。