対象者は入社して7年が経過し、上記のように一つの作業を長く続けることが苦手であり、集中力が続かないことが課題であった。そのため、対象者の特性を考慮し、可能な限り様々な業務にチャレンジできるよう支援した。本人の努力はもちろんのこと、周囲の協力もあり、業務の効率が質・量ともに格段に向上してきた。人事考課のタイミングは7月と1月の年2回であり、対象者の向上を踏まえ、人事評価で対象者の賃金を上げてきている。
 

初めて行う業務については、必ず担当業務の責任者とのOJTを行っている。対象者は分からない業務があれば、ためらうことなく質問ができるので、その際は適宜指導を行っている。

勤務時間は、8時から17時までで、うち休憩は1時間20分で、実就業時間は7時間40分である。対象者の集中力などに配慮しているので、無断欠勤などはなく、良好な勤務状況である。体調面も健康である。
 

あらかじめ障害者であるとの説明をしないようにして、本人のプライバシ—を考慮している。また、就労支援機関の職員が訪問し、対象者と面談をする際には、担当者が同席するように配慮している。