株式会社カタログハウスにおける障害者雇用
- 事業所名
- 株式会社カタログハウス
- 所在地
- 東京都渋谷区
- 事業内容
- 通信販売・単行本の出版
- 従業員数
- 425名
- うち障害者数
- 8名
障害 人数 従事業務 視覚障害 聴覚障害 肢体不自由 3 アンケート入力など 内部障害 1 管理職 知的障害 4 文書スキャナー作業、ラベル貼り、請求書照合、物流センター軽作業等 精神障害 - 目次
1. 事業所の概要等
| 代表者： | 代表取締役社長 佐倉 住嘉 |
| 設立： | 1976年11月6日 |
| 資本金： | 1億円 |
| 作業内容： | 【本社】文書スキャナー作業、ラベル貼り、請求書の照合作業 【温故知新】商品の修理、清掃 【東大和物流センター】メディカル枕の再生作業 【在宅勤務】アンケート入力 ※ 今回の取材先は本社（発達障害者1名、知的障害者1名）。 |
| 勤務形態： | 準社員 9：30～16：30 休日 土・日・祝祭日 |
| 雇用開始： | 2006年 |
| 障害者雇用の経緯： | 障害者雇用率を達成することより、社会派企業の取り組みとして、雇用ワーキンググループを結成し、身体・知的・発達障害者を中心に雇用してきた。 |
| 他機関との連携状況： | ハローワーク（公共職業安定所）の利用：情報交換や多くの社員の紹介。 |
| 東京障害者職業センターの利用： | スキャン作業導入時、社員にパソコンの技術を教えるため利用する。業務中に社員がセンターまで数回出向く。ジョブコーチが必要なスキル獲得のため支援を行う。 |
| 助成金の活用： | トライアル雇用など利用できる制度を利用している。 イベント：社員旅行、忘年会 |
| 採用におけるキーポイント： | 高い就業意欲、通勤・日常生活が自力でできる、意思疎通がスムーズ、体力面で支障がない、など。 |
2. 取り組みの内容
（1）業務紹介
本社では、主に文書のスキャナー作業を2人で取り組んでいる
作業手順がホワイトボードに書かれている
2人が分業して、作業をこなす
集中して取り組む様子が伝わってくる
手慣れた様子で入力作業をこなしている
業務後、日誌を書いて1日の仕事を振り返る
それぞれが1日担当した業務を振り返り、翌日の業務に活かす。
1日に2～3種類の業務をこなしている
（2）業務における工夫点
| ① 社会資源の活用： | 東京障害者職業センターのジョブコーチと連携して、OJTを徹底している。 |
| ② 仕組みづくり： | 一人ひとりのレベルに合わせて、業務の流れをつくる。 |
| ③ 環境づくり： | 共同作業ではなく、分業することにより、安定して勤務できる。 |
3. まとめ（ナチュラルサポートの実践）
株式会社カタログハウスにおける障害者雇用のベースは、「ナチュラルサポート」である。
それは障害者や健常者の枠で社員を育てるのではなく、共に会社を創り、一戦力として働いてもらうという考え方である。
2006年から障害者雇用に取り組み始め、当初は店舗の商品の袋入れやシール貼りから始めた。店舗という利点もあり、お客様の顔が見え、丁寧に作業をこなすことで達成感のある仕事を提供できていた。しかし店舗が新橋に移り、作業の継続が難しくなった。
そのような中、今年からスキャナー作業を新たに導入して再スタートを切った。現在は、新たな職場環境づくりに試行錯誤をしている様子を、島田マネージャー（障害者雇用担当者）から教えられた。
総務人事部の一角にある作業スペースを実際に見学すると、企業のオフィスに障害者を自然に受け入れている体制が整っていた。
また川瀬マネージャー（障害者雇用担当）は、これからは業務バリエーションを増やして行き、充実した就労生活を送れるようコーディネートしたいとのことであった。
障害の有無に関わらず社員を戦力として捉える環境は、障害者雇用の好事例として、今後も期待したい。
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