事業所名

ワタキューセイモア株式会社四国支店

所在地

愛媛県西条市

事業内容

リネンサプライ業

従業員数

91名

うち障害者数

10名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害
聴覚障害	4	工場（選択場、仕上げ）
肢体不自由
内部障害
知的障害	6	工場（仕上げ、出荷）
精神障害

目次

1. 事業所の概要
2. 取り組みの経緯、背景
3. 取り組みの内容及び効果

事業所外観

1. 事業所の概要

（1）事業内容

リネンサプライ業

四国工場では、病院リネンとホテルリネンに分かれてクリーニングサービスを提供している。

（2）社員数

総数91名（15名）  うち雇用障害者数10名  雇用率14.29％

※（ ）内は短時間労働者数

（3）沿革

2. 取り組みの経緯、背景

企業の社会的責任の観点から法定雇用率の達成は重要と考え、平成17年10月に四国工場が開設して以来、公共職業安定所（ハローワーク）や当時の養護学校を通して積極的に採用してきた。クリーニング作業の特性（単純作業かつ同作業が長時間繰り返されること）が障害者の長所や特性と合致することもあり、現在も多くの障害者が活躍している。四国工場以外でも、病院内で勤めたり販売員として働いたりと、会社全体で障害者雇用を推進している。

3. 取り組みの内容及び効果

（1）障害者雇用の取り組み

毎朝、社員皆で朝礼を行い、基本方針を唱和する。全社員が基本方針を理解し、一致団結し、社是「心」を大切に、業務に取り組んでいる。また、社員旅行や忘年会なども実施しており、その場を通じて社員同士のコミュニケーションを図り、チームワークも保たれている状況である。

◎ 適材適所

作業は1グループ13名程度で行っており、その中に障害のある社員が数名所属している。担当業務については、あらかじめ工場長が本人のもっている強さを見極めて決定する。作業内容が合わなければ、柔軟に対応し、一人ひとりが得意分野を活かせるように適正配置を心掛けている。また、一人では難しい危険作業については、グループのリーダーを中心として、周囲がフォローしながらチームで対応している。

◎ ジョブコーチ（職場適応援助者）による支援

ジョブコーチとは、知的障害者や精神障害者等の職場適応を容易にするために、職場に派遣され、きめ細やかな人的支援を行う者のことをいう。

この事業所でも、安定した業務を推進できるよう、3ヶ月間、ジョブコーチ支援を利用している。その後も、2月に1回の頻度で職場での適応状況の確認を行うなど、専門的な観点からもよりよい職場の環境作りを図っている。障害のある社員自身に対する支援だけではなく、他の社員に対しても、障害者の職場適応に関する助言やコミュニケーション方法についての指導を行うなど、幅広く対応している。

◎ コミュニケーション方法

聴覚障害のある社員は、他の社員と身振りや読話、筆談等でコミュニケーションを取っている。周囲の音情報が入りにくいこともあるので、指導する場面では、一対一ではなく、グループのリーダー対複数の社員のように、全体に向け指導することで、本人の自己肯定感を損なわないようにするなどの配慮もなされている。

知的障害のある社員については、事業所が定期的に母親との情報交換を、連絡ノートを用いて行っている。休暇の連絡や嬉しいトピックス、事業所での様子など相互に情報を交換することで、よりよい職場作りを目指している。

（2）雇用の効果

障害者だから、特別なことは何もない、と話す社員の方々。障害者と健常者、皆が共に働く。障害の有無に関係なく、個々のもつ強さを評価し伸ばしていくことで、それぞれが社会の一員として十分に活躍し、社会貢献できるのである。

現在、この事業所で働いている障害者の多くが、真面目に業務に取り組み、遅刻・早退もない。彼らの迅速かつ丁寧な仕事ぶりは目を見張るものである。なかには、グループにとって大きな戦力となっている社員や、グループのリーダーとして重要な責務を果たしている社員もいる。