2010年度作成

事業所名

株式会社SHINDO

所在地

福井県あわら市

事業内容

繊維事業、産業資材事業、シリコーン事業

従業員数

235名

うち障害者数

3名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害
聴覚障害	1	整経（糸の枠立、ビーム巻き）
肢体不自由
内部障害	1	整経（糸の枠立、ビーム巻き）
知的障害	1	加工（加工機に製品セット）
精神障害

目次

1. 事業所の概要
2. 障害者雇用の経緯
3. 障害者・高齢者雇用の取り組み
4. 今後の課題と展望

1. 事業所の概要

「会社のために人がいるのではなく、人のために会社は存続する」という社の基本理念を提唱のうえ従業員一人一人が「常識、誠実、実行力」を備えていけるよう努力している。

当社は、主にリボン・テープ等の細巾繊維事業製品を中心としたアパレル衣料・スポーツ衣料・包装資料向け服飾副資材（衣料に附属する繊維による付加価値製品）の企画、製造、販売の繊維事業部。OA機器・自動車電装部品などに使用されるシリコーン原材料の付加加工を行うシリコーン事業部。繊維の織り・編みの技術を生かし、FRP（繊維強化プラスチック）用強化材などを開発・製造・販売する産業資材事業部の3つの事業体で展開している。繊維事業部では、世界市場に向けた流通の中枢を香港、海外の販売拠点を上海・ドイツ・パリ・ニューヨーク・ロサンゼルスに展開、中国に生産拠点を独資で設けている。

また、平成19年11月にはISO14001の認証を取得。メーカーとしての企業活動と地球の自然にやさしい環境保全の両立により、社会的責任のある企業としての自覚、当社製品をお使いの皆様に安心していただくことなどを目標に、環境保全活動を展開するなど、物を製造することで地球環境に与える負荷を意識した事業活動を推進することを基本方針として取り組んでいる。

今後も、高付加価値製品の品質維持と未来志向型の開発バランスを崩すことなく、世界市場に向けた商品作りを行っていきたいと考えている。この度、新社屋(石塚工場)の建設と世界市場に向けて社名を「SHINDO」とした。

2. 障害者雇用の経緯

障害者雇用を受け入れるに当たり、当社での事業内容を含めた職務分析(職務再設計)をハローワーク（公共職業安定所）に依頼し、仕事の内容、雇用形態、勤務時間、給与額など労働条件、障害者試行雇用など制度を含めた相談・援助を、福井障害者職業センターからはジョブコーチ支援、リワーク支援など障害者の雇用管理に係る助言・援助により活用できる支援制度など、障害者雇用に関する各種援助について知ることになり、それが雇用に向けた検討のきっかけとなった。

現在、聴覚障害1名、内部障害1名、知的障害1名の3名を雇用している。

また、平成22年3月には3子会社を合併したことにより法定雇用率を割り、現在1名の不足となることからハローワークの紹介により平成22年9月に2人の入社を予定している。今後も法定雇用率1．8％に対し雇用率2％を目標とし、ハローワーク、特別支援学校並びに福祉関係面接会など、関係機関との連携を密にしながら、積極的に障害者雇用を進めていく考えである。

・・・・・(業務遂行上のコメント)・・・・・

職場の同僚の理解とコミュニケーションが円滑となるよう工夫が必要。

・・・・・(業務遂行上のコメント)・・・・・

身体への負荷を考慮した作業内容と仕事量を工夫する事が必要。

・・・・・(業務遂行上のコメント)・・・・・

障害のない従業員と区別ない作業指示により、ハンディを感じさせない様に気をつけている。周りが作業範囲とスキルを理解する事が重要。

Cさんからのコメント   加工業務を任されている事にやりがいを感じ、仕事を最後まできちんとして、次の人に助かったと言われた事がとても嬉しく思うとのこと。

3. 障害者・高齢者雇用の取り組み

（1）障害者雇用の取り組み

従業員一同、周囲はあたたかい目で見守っており、多種・応用的に動いてもらえない事を考慮して作業指示を出している。障害の影響を受けない作業については、障害のない従業員と区別ない作業指示を行い、ハンディキャップを感じさせないよう配慮している。

また、作業方法の変更などを説明する際、本人のこだわりを考慮せずに理解してもらおうとすると説明が難しいが、理解さえ得られれば、実直にルールを守り進める事ができている。

彼らの与えられた仕事に対する責任感・忍耐力は、障害のない従業員以上であり、見習うべき姿である。また、社内全体(TQC活動)の作業班のチームリーダを含め、常々障害者が携われる作業範囲を拡大できる工程はないか考えている。

あわら市に、染め工程を含む一連の作業工程を一緒にした新工場(石塚工場)を建設し、平成22年5月から操業を開始した。新工場は、バリアフリー化を取り入れ、障害者に配慮した環境整備(障害者駐車場、スロープ、トイレ等)を行った工場として、平成22年1月に労働局から「快適職場推進計画認定」を受けている。

（2）高年齢者雇用の取り組み

高年齢者等の雇用の安定に関する法律に基づき、高齢者雇用については障害者を含め一年毎の再雇用で、65才までの安定した継続雇用制度の導入を図っている。

4. 今後の課題と展望

どうしても作業範囲は狭くなってしまうが、障害者一人ひとりの特性を理解し、適性にあった支援を行うことにより、与えられた作業に取り組む姿勢やテクニカルスキルが、障害のない従業員並みであれば、受け入れ側の職域拡大は図れると考えている。

今後、障害者の職域拡大による雇用の場の創出を行い、障害者の就労機会を拡大するために、企業として雇用に対する「不安」や「ためらい」を払拭する努力、地域支援機関との連携を図りながら、雇用の拡大および継続雇用に向け一層の取り組みが必要と考えている。

先日、特別支援学校から生徒、教員、保護者が当社の新社屋である石塚工場の見学をした。工場見学によって、就業知識を広めるとともに、各々が卒業後の進路を考える機会ができたら良いと思っている。また、興味を持った生徒からの職場実習受入による職場体験も取り入れることにより、「生徒のいいところ」、「得意なところ」、「どのような支援が効果的か」、「職場の人の接し方」など障害者とともに働くことへの理解も深まっている。今回の工場見学では、既に特別支援学校より11月から「職場実習」受け入れの要望が出されたことにより、数名の受け入れも確定している。さらに複数回の職場実習を重ねることにより、マッチングすれば卒業後の採用も積極的に考えている。

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