事業所名

パジェロ製造株式会社

所在地

岐阜県加茂郡

事業内容

三菱自動車パジェロ、デリカD：5の一貫生産

従業員数

1224名

うち障害者数

19名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害
聴覚障害	6	自動車車体の塗装作業、完成車検査
肢体不自由	2	構内清掃
内部障害	5	管理業務 他
知的障害	4	自動車部品の組付
精神障害	2	溶接作業

目次

1. 事業所の概要
2. 障害者雇用の経緯
3. 取り組み内容
4. 今後の課題

事業所外観

1．事業所の概要

当社は、1943年岐阜市内に設立された。設立当初は、ジープ、トラックの荷台等を製造してきたが、1982年より初代パジェロの生産を開始した。主な製品としては、三菱自動車製パジェロ、デリカD:5の一貫生産を行っている。

パジェロは、世界約130カ国に輸出しており、2010年5月には、パジェロの生産累計 台数250万台を達成した。

2．障害者雇用の経緯

障害者の法定雇用率1.8%の遵守は、企業の社会的責務と位置付け、聾学校を中心に新卒での障害者を雇用していたが、近年では、聾学校に加え、近隣の特別支援学校からも障害者を採用している。現在、当社の障害者雇用率は2.5％、法定雇用率を確保しており、今後も継続的に障害者を雇用していく予定である。

3．取り組み内容

聴覚障害者の受入れは、困ったときの相談などが身近な先輩に行われる事を期待し、学校の先輩のいる部署へ配属することとした。又、定期的に開催される全体集会や入社式での社長訓辞などは、聴覚障害者に対し原稿を配付するなど配慮し、定着してきた。

知的障害者の受入れについては、最初は不安があったが、高等部2年生～3年生の間、1回2週間程度、計3回(6週間程度)での作業実習で受入れを行い、入社までに個人の適性などを把握した上で、適材適所への配属を行っている。

又、入社から1年間は、本人のレポートを元に職場、人事、各家庭の3者が一体となり、情報を共有する中から、いつでもサポートできる「見守り活動」を実施している。

このように、作業実習の受入れが定例化してきたことや、学校の先輩が職場で活躍している姿を見て、当社への就職が特別支援学校の生徒の目標となっているようで、優秀な生徒が入社している。

(障害者の主な配属先と業務)

(*1)ウオッシャー液の注入については、作業が完了すると機械による「作業完了しました」

というアナウンスが流れる仕組みとなっている。このアナウンスにより作業者は作業完了を確認し、次の作業に取り掛かかることができる。

障害者の受入れについては、同じ職場で働く従業員が日頃から意識して声を掛け、コミュニケーションを図っている。又、従業員の面倒見も良く、以前にもまして職場の雰囲気も良くなり、チームの一体感を醸成している。

今後も、障害者が安心して働ける職場を目指して、取り組んでいきたいと考えている。

4．今後の課題

今後の課題として、障害者の家族を対象とした「職場見学会」の開催を検討しており、職場で“キビキビ”と働いている姿を見てもらったり、配置先の管理職や人事グループとの懇談を通じて、更に家庭との連携を密にしていきたいと考えている。

また「障害者職業生活相談員」の資格取得者が全社で4名在籍しており、今後は障害者が能力を発揮し、自立した職業人として成長できるよう「職業コンサルタント」を選任して、より充実したサポートをしたいと考えている。

今後も引続き近隣の学校から障害者の採用を継続する予定である。障害者が働き易い職場づくりを目指し、製造部門と人事で連携を図りたいと考えている。