事業所名

ヒューリック株式会社

所在地

東京都中央区

事業内容

不動産の所有・賃貸・売買及び仲介業務

従業員数

130名（2012（平成24）年12月末現在）

うち障害者数

3名  (2012（平成24）年12月末現在、重度障害者3名)

 

障害	人数	従事業務
視覚障害
聴覚障害
肢体不自由
内部障害
知的障害	3	当社及びグループ各社が取り扱うパンフレット類への社名ゴム印・スタンプ等の押印及び封入・発送作業
精神障害

目次

1. 事業所の概要
2. 障害者雇用の経緯と推移
3. 取り組みの内容と効果、今後の展望と課題

本社外観

杉並オフィス

1．事業所の概要

（1）事業内容等

当社は、昭和32（1957）年3月、不動産の所有・賃貸・売買等を行う日本橋興業株式会社として設立された。平成19（2007）年には、商号を企業理念を反映した「ヒューリック株式会社」に変更し、現在に至っている。当社は、築年数の古くなった都心の保有不動産(駅から数分の位置にある不動産)を建替え、賃貸面積を増やして成長してきた企業である。最近では、建替えた後に高齢者用住宅、商業施設、ホテル等の用途の転換も試みている。

（2）企業理念

当社の企業理念は、人々の暮らしや環境をより快適で安心に、そしてより豊なものにするために、様々な商品・サービスを創造・提供していきたいという思いから、「お客様の社会活動の基盤となる商品・サービスを提供することにより、永く「安心と信頼に満ちた社会」の実現に貢献する」とされている。

企業名は、この企業理念である「HUMAN(ひと)」、「LIFE(生活)」、「CREATE(創造する)」という三つの言葉を組み合わせたものである。

（3）CSR（企業の社会的責任）としての取り組み

当社は、不動産会社として、地域環境問題にも取り組んでおり、新しいビルには震災対策や環境を意識した様々な取り組みを導入している。また、「100年経っても価値の落ちないビル」を目標に建替時に発生する廃棄物を減らす努力をしているほか、使用済み切手をグループ会社（5社）と一体になり収集し、国際協力NGOに寄贈して、途上国支援に役立てる活動も行っている。

さらに、従業員にとって働きやすい職場環境作りの一環として、男性も積極的に育児に参加できるワークライフバランス企業を目指し、「男性の育児休業取得実績をつくる」という行動計画を策定し、東京労働局から次世代育成支援対策推進法に基づく「基準適合一般事業主」として認定を受けている。

2．障害者雇用の経緯と推移

当社は、平成19（2007）年1月に商号を現在のヒューリック株式会社に改めることを契機に、それまでのハローワークからの指導を踏まえつつ、平成20（2008）年1月からCSRの基本理念のもと、人事・総務部を中心に障害者雇用に取り組むこととなった。

具体的には、社内で障害者が従事できる業務の切り出しを進める一方、事務スペースの確保、具体的な障害者及び指導員の採用計画・準備である。これらが急ピッチで進められた。

その結果、雇用する障害者が従事する業務として、比較的簡便な作業で作業量が多い「自社パンフレットへの社名ゴム印の押印作業」、「自社パンフレット類の封入・封緘作業」等を作業内容とすることを決定した。しかし、勤務場所として予定していた本社ビルは日本橋中心地に所在しており、平日の朝の通勤時間帯は多くの通勤者で混雑し、障害者が容易に通勤することができないのではないかという問題があった。このため、平成20（2008）年5月、当社はJR中央線の荻窪駅から徒歩10分の賃貸オフィスビル内に「ヒューリック杉並オフィス」を開設することにした。

障害者及び指導員の採用についても同時並行で取り組み、障害者については事務所が所在する地域に居住又は通勤が容易にできる人を雇用することとし、ハローワークはもとより地域の障害者就労・生活支援センター（以下「就労支援センター」）の協力を得て、採用面接等を行う準備も行った。

その結果、就労支援センターから推薦のあった知的障害者2名、身体障害者1名の計3名と指導員4名を平成20（2008）年5月に採用するに至った（現在身体障害者1名は退職しているが、平成22年3月に知的障害者1名を採用している）。

現在の「ヒューリック杉並オフィス」は、平成23（2011）年11月に荻窪駅から徒歩2分の自社ビルが完成した時に移転し、更に通勤の利便性を増すこととなった。

なお、平成21（2009）年9月から東京都が運営している「東京都障害者雇用優良企業」に登録している。この事業は、障害者を優先して雇用しその能力活用に積極的な企業を登録し、その取り組みを広くホームページ等で周知することで障害者雇用の一層の拡大を図ることを目的としている。

3．取り組みの内容と効果、今後の展望と課題

（1）取り組みの内容と効果

①  障害者雇用の取り組み

※下記は各種ツール

社印の押印枠ツール

社印の押印枠設定ツール

記入場所に楕円形のしるしをつけるツール

作業予定

作業場と作業風景

②  各支援機関等との連携

③  取り組みの効果

（2）今後の展望と課題

平成25（2013）年4月から法定効用率が1.8％から2.0％に引き上げられる。

当社の平成23（2011）年度、平成24（2012）年度の障害者雇用率は5.71％、5.26％と非常に高い数値を示しているが、平成22（2010）年度に当社の保険部門等を分社化（ヒューリック保険サービス株式会社等）して分母が減少したことが要因である。このため、当社では、総合オフィス事業、賃貸不動産の管理・運営、保険代理店事業、ホテル経営・運営、給食事業等を行うグループ会社（5社）と連携し、更なる障害者雇用を推進するための検討を進めることとしている。