事業所名

株式会社アイネット・データサービス
(株式会社アイネットの特例子会社)

所在地

神奈川県横浜市

事業内容

データ入力、キッティング、スキャニング、名刺作成、デリバリー他

従業員数

19名

うち障害者数

12名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害
聴覚障害
肢体不自由
内部障害
知的障害	9	データ入力、キッティング、保管、デリバリー、アンケート入力他
精神障害	3	スキャニング、名刺作成他

（障害者年齢内訳：50代1名、30代1名、20代9名、10代1名）

目次

1. 事業所概要
2. 障害者の主な業務内容
3. 取組体制及び課題

事業所外観

事業所風景

1．事業所概要

株式会社アイネット・データサービスは、障害者雇用の促進を図ることを目的に株式会社アイネットの子会社として2009（平成21）年4月1日に設立され、同年8月3日に厚生労働大臣より特例子会社として、2010（平成22）年5月には関係会社特例の認定を受ける。

現在は、主にデータ入力業務を受託しているが、障害がある人に働く場をより多く提供できるよう、IT関連特例子会社として以下の企業理念のもと、障害者の雇用の促進に努めている。

障害を持つ社員個々人が、自らの力で独り立ちし、そして自らの考えで行動できるような職場環境を目指して、障害者雇用に関するノウハウを蓄積し、障害者が存分に能力が発揮できるよう様々なサポート体制を整えることを目的としている。

2．障害者の主な業務内容

当社は株式会社アイネットの特例子会社として、親会社や関係子会社からのデータ入力業務、スキャンニング業務等を中心に受注しているが、設立5年目を迎えるにあたり関係会社以外からも受注するなど、障害者の職域拡大に向けた取り組みにも力をいれている。

データ入力作業

キッティング作業

スキャニング作業

3．取組体制及び課題

（1）障害者の仕事の適正を見極め、適材適所の配置

当社で雇用されている障害者のほとんどが、特別支援学校からの就職者である。このため、入社前にはインターンシップ制度に基づき体験実習を行い、その上で採用することとしている。本人の担当業務は、本人の適性について卒業した支援学校から説明を受けた上で、スタッフ全員の協議により決定することとしている。そのため、スタッフ全員で評価し、本人の特性や能力に応じて柔軟に担当業務や業務量の調整を図ることができる。

また、障害者の能力によっては、一つの業務にだけではなく、複数の業務を担当させるなど、障害者本人の持つ可能性を最大限に伸ばし、キャリアアップができる体制作りをしている。

（2）障害者の働く環境づくりに努めた、高い定着率の維持

上記のように、特別支援学校からの就職者であるため、入社前にはインターンシップ制度に基づき、必ず体験実習を行い、業務内容とのマッチングをしている。入社後には、明らかにいつもと違う行動等が認められる場合には、直接本人を指導する前に、本人の修了した就労支援機関や卒業した母校に連絡を取り、本人の事を良く知っている人を通じて家庭等に連絡して頂き、原因等を把握した上でその対策を講じることとしている。

その後、必要であれば本人との話し合い等の場を設けるなどの対処を行い、問題の解決に努めている。

（3）勤務時間等

勤務時間等は基本的に親会社に準じた取り扱いをしているが、多数の障害者を雇用する特例子会社であり、主な業務内容がデータ入力で長時間パソコンに向かう業務であることから、休憩時間については特に配慮が必要と考え、1日に複数回の休憩時間を設定している。

（4）支援体制の確立

数少ない障害のない職員においては、積極的に「障害者職業生活相談員資格認定講習」を受講することとし、積極的に障害に対する知識や理解の促進に努めることとしている。現在では障害のない職員7名のうち、5名が障害者職業生活相談員資格認定講習を受講済みである。

また、障害者個々の担当者を限定せず、スタッフ全員でフォローできる体制づくりに努めている。総従業員数が比較的少なく、事務所全体でサポートしていくことによりアットホームな雰囲気になり役職や障害の有無に関係なく、風通しのよい職場環境を作り出すことができることも、定着率の高さに結びついているのではないかと自負している。

今まで、IT関連特例子会社として、データ入力等のIT関連に特化した業務を中心に受託してきたが、めまぐるしい業界ゆえに、受託量の減少は否めない状況である。

現在はスキャニング業務、アンケート入力業務に力を入れ、新たな受注先を開拓していき、障害者の雇用の場を確実に守っていくことが必要と考えている。