2012年度作成

事業所名

昌和不動産株式会社

所在地

（本社）大阪府大阪市
（リファイン部）大阪府大阪市（東洋ゴム本社ビル内）

事業内容

不動産の賃貸事業、グループ所有不動産の管理、東洋ゴム工業の建物・社宅・寮の設備管理及びその他受託業務

従業員数

36名

うち障害者数

15名

 

障害	人数	従事業務
視覚障害
聴覚障害	2	タイヤ開発補助・荷受発送
肢体不自由	4	受付、寮社宅管理・所内便配達
内部障害	1	タイヤ開発補助
知的障害	8	清掃
精神障害

目次

1. 事業所の概要、障害者雇用の経緯
2. 取り組みの内容及び作業内容と働く人の声
3. 今後の展望

1．事業所の概要、障害者雇用の経緯

（1）事業所の概要

当社は東洋ゴム工業株式会社の特例子会社である。

当社の設立は1974年（昭和49年）9月であるが、2009年（平成21年）4月に東洋ゴム工業株式会社の特例子会社であった株式会社トーヨーリファイン（1999年（平成11年）4月1日設立、2005年（平成17年）10月3日特例子会社認定）と合併し、同年6月、昌和不動産株式会社が東洋ゴム工業株式会社の特例子会社の認定を取得した。

親会社「東洋ゴム工業株式会社」は主に自動車タイヤ、工業用ゴム、建築免震ゴム、プラスティック製品、軟・硬質ポリウレタン製品、鉄道車両用空気バネ、自動車部品用防振ゴム、シートクッションの製造・販売している。TOYO TIRES（トーヨータイヤ）のブランド名で、ナノエナジーを利用した技術で代表される環境低燃費タイヤの開発に力を入れ、それぞれの車種に合う自動車用タイヤを製造し、タイヤのシェアは国内第4位に位置している。

当社は、『障害のない人と障害のある人が共に働き、共に成長する』という東洋ゴムグループの考え方に沿って、清掃や社宅管理、タイヤの開発補助、メール便の配送他、多岐に渡り障害のある方が活躍している。

当社の事業内容の詳細は次のとおりである。

（2）障害者雇用の経緯

障害者雇用への社会的な要請が高まり、東洋ゴムグループとして、より積極的に障害者雇用に取り組むこととなり、公共職業安定所や就労移行支援施設など各方面の指導並びに協力を得て2005年（平成17年）10月に特例子会社（株式会社トーヨーリファイン）の認定を受け、グループ全体に於ける障害者雇用を推進することとなった。

当社はトーヨーリファイン社を継承して障害者雇用を推進している。

2．取り組みの内容及び作業内容と働く人の声

障害のある人の採用状況（平成25年1月1日現在）

上表「障害のある人の採用状況」の通り、特例子会社の設立後に障害者雇用が飛躍的に伸び、グループ全体での障害者雇用率も2004年（平成16年）の0.93％から、2013年（平成25年）1月現在では1.9％になった。

大阪市職業リハビリテーションセンター（障害者職業能力開発施設）、就労移行支援施設、大阪市内の特別支援学校からの職場実習生の受け入れなど他機関との連携を図りながら、各個人のスキルレベルや障害特性等に合った作業を取り入れつつ、作業能力の向上を目指すとともに企業での役割意識をしっかり持ってもらっている。また、当事者・家族とは話し合いの場をより多く作ることで、職場での悩みや当人の課題などについて担当社員と相談し、より良い作業環境へと改善と工夫に努力をされている。

なお、タイヤの手彫り作業の補助など新しい職域の開拓や、障害のある人を多数雇用した取り組みが評価され2006年（平成18年）にNPO法人大阪市障害者雇用支援ネットワークから障害のある人の職域の拡大や障害者雇用の拡大に寄与された企業に贈られる『らんぷのともしび大賞のウイング賞』が授与された。

（2）人員配置事業所

障害のある人の配置に関しては、親会社の本社のある大阪市内の他、茨木市、兵庫県の伊丹市などに点在しており、各事業所で様々な業種に分かれてそれぞれが十分に力を発揮できるように、本社の障害者職業生活相談員を中心に各事業所のリーダー的社員に育成を任せている。作業終了時には、当人から1日の作業日報をFAXにて本社に送付してもらい、当人の作業状況の確認や指示を行っている。

主な職場配置は次のようになる。

今回は本社事業所と伊丹市にあるO社で働く方の作業を紹介する。

①  東洋ゴム工業株式会社本社事業所

②  O社での出向業務

③  企業担当者のコメント：

3．今後の展望

2013年（平成25年）10月に兵庫県川西市に広さ3万㎡（約9997坪）の敷地内に大阪府、兵庫県に点在している事業所の一部を移転し、研究開発拠点を開設し、この分野の強化を行う事業計画が進んでいる。

平成25年4月より民間企業の法定雇用率が現在の1.8％から2.0％に改正されることもあり、いままで各地に分散していた障害のある人の作業形態を、チームリーダーを配置し、その下に障害のある人を2〜3名で作業チームを組み、研究開発拠点の敷地内の緑地整備や館内の清掃作業を行うことなどを視野に入れながら、さらなる職域の拡大、障害がある人の個々のスキルの向上、職場環境の合理化、適正化を行い今後も社会に貢献できる企業を目指している。

また、障害のある人自身が社会的自立できる事を目標に、障害者職業能力開発施設、支援学校、関係機関、家庭との連携を図りながら継続した就労に向けての取り組みを今後も行っていく予定である。

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