募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

特別支援学校の進路担当・担任、保護者、障害者就業・生活支援センター担当者、ハローワーク職員同席の下で、就労上の配慮や通勤方法・給与面について確認した。

その他の配慮

特別支援学校に在学中に就業体験を通して適性を見極め、業務の切り出し・マッチングを行い、双方ができるとの自信を持った上で採用へ向け調整を行った。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

1. 当社は社内に第2号ジョブコーチを配置している。就業体験時には、そのジョブコーチと現場管理者を担当に定め、適性の見極めと業務指導を行った。
2. 採用後は、日々一緒に業務にあたる現場作業員の中から担当者を定め指導を行うようにした。問題があった場合には、すぐに報告が上がるようにしている。
3. 生活面での困りごとは就業・生活支援センターの担当者と連携を取り対処している。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

1. なるべく似通った業務の中で幅を広げ、業務の質・量の向上を行っている。
2. 不定期に行われる従業員全員参加型のキャンペーン（事故0運動等）の時には、対象障害者にもできる業務の切り出しを行い、見本を示した上で責任者と決め実践させている。実践した業務は、日々、管理者に異常が無いか聞いてから目標達成シールを貼り、カウントダウンの日めくりを変える作業である。

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

1. 就業体験時に手本を示して作業内容を指導する中で戸惑ったことがある作業については、写真つきの作業手順書を作ったり、仕分けるコンテナの置き場にコンテナの写真を掲示した。
2. 入社時には就業上の決まりや安全について別途資料を作り時間を掛けて指導した。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

1. 公共交通機関を使って通勤していることから、ダイヤ改正時にはダイヤに合わせ就業時間の見直し・話合いを行っている。
2. 保護者の配慮で連絡ノートを作って頂き、事あるごとに連絡を取っている。
3. 本人の趣味との兼ね合いで有給休暇を使って休みを取ったり、自分の休みの日と出勤日を入れ替える等して趣味も楽しめるようにしている。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

1. 障害特性や個々に対しての対応の仕方（会話の仕方・説明の仕方など）を予め説明した。
2. 常に同じ作業現場で働く従業員には予め好きな物や趣味等の情報を発信し、お喋りが好きだが上手く気持ちを言葉にして伝えられないことを説明した。

その他の配慮

仕事とのマッチングができていたこともあり、大きな問題も無く半年が過ぎた頃、特別支援学校の3年生の生徒の就業体験の受入れを決め、生徒を職場に配属した所、対象障害者には先輩の自覚が生まれ一緒に作業を教えてくれる場面も見られるようになった。
その気持ちを大事にする為に、こちらも頼りにしている事を口頭で伝えたり、「サンキューボード」にメッセージを掲示する等している。