募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

対象障害者が職業訓練を受講していた技術専門学校から紹介を受け、社内調整をしながら採用を進めていったので、特に面接時の同席等はなかった。

その他の配慮

インターンシップを活用し、2ヶ月間（2回）の就業体験を通じて本人の職務適性、身体の状態を確認したうえで採用に至った。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

1. 当初はパート社員の中で業務を行っていたが、周囲と業務に対する認識、進め方の違いにより人間関係が上手くいかなくなり、職場内で感情の発散が2度あったことから配置転換を行った。
2. 配置転換は、過去に障害者を指導した経験のある社員の下に配置することとし、その社員を対象障害者の指導者とした。指導者は同部署に配属される他の障害者とともに、対象障害者へ業務指導を行い、現在に至っている。

業務指示やスケジュールを明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順について図等を活用したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

1. PC活用に関して能力は高いが業務を進める上で判断を行うことがうまくできないことから、判断が伴う状況を省いたルーチン業務を洗い出し、業務毎の所要時間、業務内容を指導者自ら実践し掌握したうえで、コミュニケーションを密にして進捗管理を行っている。
2. 具体的には、日々のスケジュール表を作成して事務所内に掲示、1日4回（2時間毎）進捗状況を確認、その結果をスケジュール表に記載することで進捗管理をしている。
3. 業務内容のチェックは同部署で働く他の障害者との相互のチェック体制で行うこととし、指導者自身が管理する中で生ずる悩みや相談ごとは、上司と連携しながら対処している。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

定期的な通院以外は身体面での不調はなく、その他の社員と同様の服務により対応している。その他、親睦会等にも参加するなど、自ら自己管理や周囲とのコミュニケーションに努めている。

感覚過敏を緩和するため、サングラスの着用や耳栓の使用を認める等の対応を行うこと

ルーチン業務を進めるうえで判断が必要となる時間を極力回避するため、同部署ではパソコンを1人2～3台配備している。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

課内の社員に対し障害の内容について特に周知は行っていないが、障害者と課員の間で問題が生じた場合には、その都度、指導者が課員に必要なフォローを行っている。

その他の配慮

業務の達成に向けて障害者の目線で目標を設定し、その都度、助言、指導を行うことで会社の戦力として貢献できている。また、コミュニケーションが苦手であるため、訓練の趣旨から、課員向けの配布物係を担当させコミュニケーション機会の拡大を図っている。