事業所名

合理的配慮事例・27066

業種

医療、福祉（除外率設定業種）

従業員数

160名

職種・従事作業

清掃業務、施設管理課の施設管理に関する補助業務全般、搬入作業

障害種別

精神障害

障害の内容・特性

統合失調症：分からないことがあると不安になりやすい。慣れないことに対して戸惑う。

募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

障害者雇用合同面接会に参加した。対象障害者は面接会場まで訓練を受けていた就労支援機関の指導職員に付き添いをしてもらい、面接に関するアドバイスを受けた。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

1. 対象障害者の属する施設管理課の職員を指導担当者とした。指導担当者は障害者の指導経験はなかったが、普段の業務で患者さんや病気を持っている方と接しているので不安はなかった。
2. 本人の要望もあり障害者職業センターからジョブコーチを派遣してもらい、アドバイスを得ながら対象障害者への作業指導を行った。

業務の優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順を分かりやすく示したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

1. 採用当初は、対象障害者の主観で仕事をしてもらえばいいと考えていたが、ジョブコーチのアドバイスにより今日は何をしたらいいか不安にならないようにこの場所の清掃と決め、1人で行える常用業務の場所を確保した。
2. 清掃作業はほとんど一人で行ってはいるものの、1階の受付・待合室に関しては患者さんや外部の出入りも多い。そのため分からないことが起こるとどう対応していいか不安になるため現場担当者の指導の下、清掃を行っている。
3. 1日の業務終了後、本日の業務はどうだったか確認を行うようにしている。

～1日の流れ～

12：00　出勤（タイムカードを打って制服に着替えるため10分前までには出勤）

　　　　　階段の清掃（1階～7階）　東西のどちらか

　　　　　　小休憩　（10～15分）　←　軽食

　　　　　階段の清掃（1階～7階）　東西のどちらか

　　　　　　小休憩（10～15分）

　　　　　午後の診療が開始されるまで1階の受付・待合室の清掃
　　　　　★臨時である業務は都度指導を行う。

17：00　終了

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

 

1. 面接時に、就労支援事業所在籍中は9：00または10：00からということで訓練期間中に遅刻してしまったり、無断で休んでしまったと本人に聞いていた。そこで障害者の疲労度、障害特性を踏まえて月・火・木・金の勤務で12時から17時までの週20時間、短時間勤務とした。
2. 障害者の通院は、4週に1度の通院だが、現在は休みの日に通院している。また、障害の状況によって就労に関する相談ができるようにしている。
3. 出勤前に昼食をとってからの勤務のため早い時間に食事をとっている。そのため、お腹が空き業務にも集中できなくなるので、清掃業務の合間に軽食をとっても構わないこととした。

できるだけ静かな場所で休憩できるようにすること

休憩場所については他の従業員と同じ食堂でとっている。雇用当初は同じ課の人と一緒にとっていたが、今は一人になっていても大丈夫とのことである。また、他の従業員からも気軽に声かけを行い安心できる環境作りを行っている。休憩のタイミングであるが、一つの作業が終わると10分～15分の休憩をとれるようになっている。また、休みたいときはすぐに声かけしてくださいと伝えている。

本人の状況を見ながら業務量等を調整すること

対象障害者の主観を大事にしているので、1日の業務と流れは作っているものの、普段、別の清掃の方達が行わないような手摺の清掃や照明の埃等、対象障害者のペースで気づいた所を清掃等をしている。また、職場環境に慣れてきたということもあり現場担当者の指導の下、演奏会のイベントやセミナー等を行う際の机やいすを並べたりプロジェクターのセッティング等の会場設営業務や物品等の搬入作業も本人に負担のならない程度に行っている。

対象障害者のために揃えた用具で清掃

リハビリ患者用の手摺や庭の手入れも行う

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

当該事業所においては、これまで障害者の雇用経験があったものの、以前は障害者雇用で入職されると構えてしまい、障害特性等を細かく職員に周知しすぎ逆に特別扱いとなり、障害者の方も居づらくなり残念ながら退職した経緯があった。そのため一般職員には障害の内容は詳しく説明はしていないが、病院内の会議で障害者雇用に関して入職することと配属場所について説明を行っている。

その他の配慮

病院として誰にでもあいさつを行うということを掲げているので、声がけを行い安心感がもてる環境を構築している。
障害者職業センターより月1回程度ジョブコーチ支援を利用している。

障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

配慮を受けている障害者の意見・感想等