事業所名

合理的配慮事例・27067

業種

卸売業、小売業

従業員数

976名

職種・従事作業

梱包、搬入作業、ピッキング、倉庫整理、軽作業、簡単なパソコン入力作業等

障害種別

知的障害

障害の内容・特性

知的障害

募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

ハローワークが主催する合同面接会において、対象障害者が所属している就労移行支援事業所のジョブコーチに同席してもらった。対象障害者の受け答えを補足してもらいつつも、本人が予想以上に意思疎通ができ、障害者雇用の先入観が大きく変わった。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

• 初めての障害者雇用であったため、まず全社員に対して障害者受入れの説明を行い、障害に対する配慮等への理解を求めた。就労にあたっては、なにもかもが初めての状態ではあったが、人事責任者と現場担当者が連携し、ジョブコーチと一緒に業務指導にあたった。
• ジョブコーチは障害者職業センターと就労移行支援事業所から派遣してもらった。実習とトライアル雇用の3カ月間は密に担当者と対象障害者の橋渡しをしてくれたことで、相互の信頼関係が築けたことが非常によかった。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

最初は荷受け、梱包、配送業務を手分けして行っていたが、徐々に一人で全てを担当してもらったり、慣れてくれば徐々に違う業務にも就いてもらうようにした。そのような中、障害者のそれぞれ得意な業務を見つけ出し優先的に得意な業務に就いてもらうようにした。そこから可能性を引き出していった。今では伝票入力、しみ抜き、商品整理等々、いろいろな仕事ができるようになった。

商品と伝票の確認とサンプル品の検品作業の様子

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

• 業務の内容を理解してもらうため、一つずつゆっくりと説明することを心掛けた。対象障害者それぞれ、理解の仕方が違うため、その人にあった説明を行い、ある程度理解するまで何回も説明するようにした。説明に関しては全障害者が自らメモをとり、自分自身が理解しやすい方法で取り組んだ。
• 配送ミス防止として、収納場所をわかりやすくし、配送先と配送する商品等を可視化できる環境にした。

配送先をグループごとに色分け

配送の時系列に商品を並べて効率化

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

• 出勤時間はラッシュ時を避け、9時半出勤のチームと10時出勤のチームに分けた。対象障害者の業務の一つでもある配送作業は、9時半出勤チームを荷受けの担当、10時出勤チームを出荷の担当と作業を分担した。分担することにより業務に対する責任感も出てきた。
• 実習、トライアル雇用の期間からずっと1日6時間、週5日（週30時間）勤務でき、仕事に対しても全員が前向きに取り組んでいる。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

• 障害には配慮しながらも、現社員と同じように接することを心掛けた。現場担当者にもその旨を伝え接してもらったが、真面目に一生懸命仕事をする姿から「障害者に対する認識が180度変わった」という声をよく聞く。

その他の配慮

• 採用時から係っているマネジメント部部長は、就労時から可能な限り、対象障害者のフロアに足を運び、一人一人にきちんと名前を呼んで声をかけ、話しやすい環境を作り出し、それぞれの状況を聞くように心掛けている。

障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

配慮を受けている障害者の意見・感想等