事業所名

合理的配慮事例・27096

業種

医療・福祉（除外率設定業種）

従業員数

70名

職種・従事作業

施設の清掃、レクリエーション（利用者を対象としたピアノ演奏等）

障害種別

精神障害

障害の内容・特性

体調も含め、コンディションに好・不調の波がある。定期的に通院が必要である（月1回程度）。

募集・採用時の合理的配慮

その他の配慮

採用当初ジョブコーチ支援を行うこととした。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

看護師の資格を持つ課長を担当者として、採用時から業務指導を行っている。対象障害者の求めに応じ随時、担当者が面談に応じるようにした。また、採用2年後頃から、対象障害者と担当者及び担当者の同僚1名のみが閲覧する「連絡ノート」を作成し、日々の業務内容や仕事上の相談などを対象障害者が書き込み、担当者と同僚1名が閲覧して日々の状態を把握している。

業務の優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順を分かりやすく示したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

対象障害者の得意なピアノを弾く、ということを中心とした業務の組立を行った。また、業務指示については、マニュアルを作成し、対象障害者にわかりやすく指示した。また、採用1年後頃までは、3ヶ月に1回程度、対象障害者、担当者及び所属長を交えて話し合い、マニュアルの内容を見直した。

作業マニュアル

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

採用当初は自動車通勤であったため、運転の安全に配慮して日中の明るい時間帯に退社できるよう、季節に応じて勤務時間帯を調整した。また、採用から約3年間は日々対象障害者を観察し、好・不調の波に応じて、休憩を与えたり、業務内容の変更などの配慮を行った。
採用3年後頃から、対象障害者の慣れもあり業務をスムーズにこなせるようになったが、不調時には早めの休暇の変更などを行い、状態が悪化するのを防ぐようにしている。

できるだけ静かな場所で休憩できるようにすること

休憩室を設け、対象障害者の体調に応じて休憩を取ることができる環境を整えた。

本人の状況を見ながら業務量等を調整すること

対象障害者の通院日（週に1回程度）はシフトを組まないようにし、また、対象障害者の体調や状態に応じて、清掃等のスケジュールを調整できるようにしている（現在は対象障害者から「連絡ノート」によりタイムスケジュールも含めた日々の業務報告がなされ、対象障害者がある程度自分でコントロールできており、常にケアするほどの必要はなくなっている。）。
また、対象障害者が担当しているピアノ演奏については、得意で自信を持っているため継続して担当してもらっている。

連絡ノート

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

対象障害者が精神障害を有していることについて、役職者のみに周知している（対象障害者の意向を尊重し、一般職員には周知していない。）。周囲に特別な配慮を求めることはしておらず、何か問題が起きた時には、対象障害者任せでなく、担当者がバックアップするようにしている。

その他の配慮

• 担当者が対象障害者と年齢も近く、仕事以外のことでも話しやすい関係を構築している。
• 雇用と同時に3か月間のジョブコーチ支援を実施したが、現在も3か月に1回程度は対象障害者からジョブコーチに近況を電話したり、ジョブコーチが訪問したりしている。また、採用当初は就業・生活支援センターの職員が毎朝対象障害者の職場を通りかかって様子を見、また、週1回程度職場を訪問して対象障害者の様子を観察していたが、現在も3か月に1回程度訪問している。さらに、近隣の社会福祉法人が運営している障害者の相談支援事業も利用し、週1回程度、対象障害者が相談支援専門員に近況を電話してアドバイスを受けたりしている。

このように、現在でも、問題があれば、ジョブコーチその他関係機関の職員が、対象障害者及び担当者のフォローを行う体制ができている。

障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

配慮を受けている障害者の意見・感想等