募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

対象障害者は障害者職業センタ－の職業準備支援を受講していた人で、同支援の受講中にハローワークから同センタ－に当社の求人案内があり、これに応募したという経過がある。そのようなことから、面接の際には障害者職業センタ－のカウンセラー及びジョブコ－チの同席を認め、障害者職業センターからの補足説明を交えながら面接を行なった。

その他の配慮

1. 採用直前に対象障害者が体調を崩してしまい、体調に合わせて受入れ時期を調整した。また、医療・生活支援担当者との話し合いも設け、生活面のサポート体制の連携を確認した。
2. 採用時には、対象障害者が職業準備支援で作成した、「働く上で知っていて欲しい私の特性」をもとに、どのような対応をしたら良いのかを配属先の管理者等へ周知した。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

雇用管理の責任者である常務（兼総務部長）が中心となり、相談しやすい温かい雰囲気をつくっている。工場長や一緒に洗車業務を担当している先輩従業員が積極的な声掛けや業務サポートを行っており、仕事の段取りについての相談、仕事上の悩み、一人暮らしの私的な相談も受け、助言やアドバイスを都度行っている。

仕事内容等をメモにする、一つずつ業務指示を行う、写真や図を多用して作業手順を示す等の対応を行うこと

1. 担当する洗車業務(洗車機の操作等)について、操作パネルに順番表示を取り付け、また写真付きのマニュアルも作成した。
2. わかりやすい指導を行うとともに、業務終了後に同じ作業を行っている先輩従業員とふりかえりを行ない、良い点や改善点等を本人に助言することで、早期に業務習得ができるよう指導している。

洗車作業の様子

洗車機の操作マニュアル(写真付)

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

1. 一人暮らしで体調の維持が懸念される為、出勤時の様子で心配な際はすぐに常務に報告、見守りの環境を整えている。
2. 労働時間については、先ずは週20時間勤務（5時間/日×4日）から始め、体調、本人の希望、仕事の習熟度も考慮して徐々に時間を増やしていくようにしている。これに当たっては、体調日誌を導入して、勤務時間・環境からの体調への影響を共有できるようにしている。
   　　労働時間の推移20h／週→22.5h／週→27.5h／週→30h／週→32.5h／週（現在）
3. 通院等で休みが必要な場合には、事前に申告することにより業務の調整を行い休みを取りやすくしている。

本人の負担の程度に応じ、業務量等を調整すること

業務量については、体調、対象障害者の希望、仕事の習熟度を優先的に考え、一緒に働いている従業員の協力を得ながら無理の無い方向で仕事ができるよう調整している。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

1. 業務の管理者には、対象障害者が職業準備支援でまとめた「働く上で知っていて欲しい私の特性」をもとに、本人の希望を聞いたうえで、どのような対応をしたら良いのかを説明している。
2. その他の従業員へは障害特性の詳細などを特に周知はしていないが、一緒に洗車業務を担当している従業員には、同管理者から必要な配慮について説明するなど、その他の従業員に対して行うことと変らない対応を取っている。

その他の配慮

障害者職業センタ－のジョブコ－チによる定期的な電話または訪問による支援（助言、指導等）を受けている。