募集・採用時の合理的配慮

面接時間について、体調に配慮すること

季節により面接時間の調整を行う等している。現在までに実績はないが、腹膜透析（CAPD）や肺動脈性肺高血圧症等の応募者に対しては、薬液等の交換の時間と場所の配慮の用意はある。（ただし、腹膜透析については、薬液と廃液のバック接続時に空調を遮断しなければならないため、換気口がない部屋か、車椅子用トイレを想定している。）

その他の配慮

面接中に体調不良を訴えた場合、中断する、或いは再度日程を設定するかしている。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

必要に応じてフォロー。在籍社員の大半は、特段のフォロー等必要ない。ただし、生体腎移植をした社員（在宅）については、人事が窓口となっている。感染症、卵巣がんの再発が頻回にあり、免疫抑制剤の服用等を怠らないように注意喚起している。（日常生活面はプライベートであることから、不定期的に体調の様子を確認する程度としている。）

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

出勤時間、休憩は通常どおり。ただし、年次有給休暇が半日か一日の取得で、時間単位での取得ができない。時間単位での取得ができるようにして欲しいとの声はあるが、全社的な対応はしきれていない。とりわけ、都市部の在勤者からは、時間で取得できると助かるとの声もある。従事している業務が多岐に渡るために、簡単には統一できない。

本人の負担の程度に応じ、業務量等を調整すること

採用時から変わりない。同時に、障害の状況、加齢による体調の変化に応じて対応している。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

目に見えて分かる障害ではないために、とりわけ不定愁訴的な「体調不良」が不理解。当事者の立場から、適宜説明する等している。（例えば、腎性貧血。透析患者は、常に貧血状態と同じで、週に一度、エリスロポエチン製剤（エポジン）を透析後に投与。改善されないと鉄剤を約3ヶ月サイクルで投与。）

その他の配慮

外から見えにくいために理解がされないことが多い。体力は普通の人の概ね半分に低下するが、なかなか理解されていない。当事者の立場から、加齢による体力の低下について、適宜レクチャーしている。