事業所名

合理的配慮事例・27206

業種

児童福祉事業

従業員数

30名

職種・従事作業

保育士：0歳児～2歳児の乳幼児保育業務

障害種別

視覚障害者（1級）

障害の内容・特性

角膜混濁による視覚障害、明るい場所では、かすかに見える（すりガラスを通して見える感じ）

募集・採用時の合理的配慮

面接時の支援者の同席

本人が卒業した盲学校の先生2名が同席、本人の障害の状況や特性について補足説明。雇入れ前に本人の母親とも面談を行い、本人の緊急時の対応について話し合った。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

• 雇入れ前に、全職員を集めて、本人同席のもと、盲学校の先生に視覚障害者との接し方、介助の仕方等の講義（1時間程度）をしてもらった。講義のあと、本人がどの程度、動けるのか、様々な指示を出し対応出来る状況を実際に見てもらった。その後、質疑応答の時間を設けることで、他の職員の疑問や不安等も対応できた。
• 本人が担当するクラスの保護者にも障害の特性等、事前に伝えた。

採用後の合理的配慮

担当者の配置（業務指示、相談など）

本人が担当する一時保育クラス（0歳児～2歳時、5～10名の園児）は、本人と4名の先生で対応。業務指示も4名の先生から出される。わかりやすい言葉で、はっきりとした指示を出している。業務中は4名のうち、2名が常に本人の状況を見ながら、声かけをおこなっている。

業務遂行のため、改良した点（設備、備品等）

• 絵本に点字シールを張り付け、絵本の読み聞かせ業務を行っている。
• 園児の洋服入れケースに点字シールを張り付けて対応。
• 園内で使用している道具（バケツ等）について、原色のものに変えた（原色は、かすかに見えるため）

出退勤時刻、休暇、休憩等に関する対応

固定勤務・8時～17時。明るい時間帯に通勤できるよう配慮している。行事等で帰宅時間が遅くなる場合は、同僚が自宅まで送っている。

職場内の危険個所に関する対応

雇入れ前に、盲学校の先生と園内を見学し、危険個所について指摘および対応策を提案してもらい改良した。
①建物内の出入口で段差があるところに黄色テープを張ることでわかりやすくした。
②園庭にある障害物（テントの足）に黄色テープを張ることでわかりやすくした。

その他、園内で配慮していること

• 他の職員（健常者）と同じように担当業務を与えることで、本人のやる気を持続させている。本人が出来る業務を切り出し、担当させる。例えば、運動会の競技中のBGM（ピアノ演奏）の担当など。
• 出来ない業務（園児の見守り、食事介助、排泄物の処理、洗浄等）は他の先生が対応し、出来る業務は任せている。（朝の掃除、絵本の読み聞かせ、ピアノ伴奏、レク、園庭での遊び等）例えば、排泄物は匂いで気づき、他の先生に声をかけ処理・洗浄の対応をしてもらう。
• かすかに色がわかるため、服の色で園児を判断、園児が着替えた時は声かけをしてもらっている。
• あいさつや指示を出すときは、自分の名前を言ってから話しかけている。

配慮を受けている障害者の意見・感想等