事業所名

合理的配慮事例・27208

業種

建設業（除外率設定業種）

従業員数

45名

職種・従事作業

廃プラスチック容器の洗浄・選別作業や銅線被覆はがしや水道メーターの分解作業

障害種別

知的障害

障害の内容・特性

複数の作業を覚えることが困難であるため、目で見てわかりやすい基準や作業内容の工夫を行う必要がある。

募集・採用時の合理的配慮

その他の配慮

1. 会社の障害者雇用方針に沿って、人事労務管理部署に障害者雇用担当者を選任した。
2. 障害者雇用担当者は求人・採用前の事前相談を関係機関に行った。具体的には、求人・採用前に求人方法や労働条件等についてハローワークへ相談し、あわせて障害者就業・生活支援センターへ対象障害者の障害特性を踏まえた労務管理等、どのような点に配慮をすべきか等の相談を行った。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

1. 対象障害者の指導担当者には、仕事を熟知している同じ所属先のベテラン職員とした。
2. 知的障害者の雇用は初めてであり、どのように指導すればよいかわからなかったため、ジョブコーチ支援を受け、指導担当者や障害者雇用担当者が、アドバイスを得ながら対象障害者への指導を行った。
3. 仕事上での問題がないかなど障害者雇用担当者が対象障害者と定期的な面談時間を設けた。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

対象障害者の能力や障害特性を踏まえた作業内容を設定するとともに、午前、午後に分けて作業内容を変更するなど、その日の作業量などに考慮しながら調整を行っている。また、作業手順を見てわかるように図解化するなどしたことで、基準がわかりやすくなり、作業効率が良くなった。

分解作業場面

業務の優先順位や目標を明確にするとともに、スケジュール確認や作業手順を図等を活用した業務マニュアルの作成。

1. 就労当初はどのくらいのペースで行って良いかわからず、1日の作業にばらつきがあったり、ペース配分がわからず、飽きてしまい、持ち場を離れたりすることがあった。そのため、ジョブコーチのアドバイスを得ながら作業目標の表や1日の作業スケジュール表を作成し、現場の目に付くところへ掲示し、理解しやすいようにした。
2. 一度に作業手順を覚えられないため、指導担当者が実際にやって見せ、その後、本人にやってもらいながら、詳細を1つずつわかりやすく説明した。
3. 作業の良い例、悪い例を目で見て理解しやすいように写真を掲載し、作業ポイントについては簡潔で解りやすく、漢字には読み仮名をふるなど工夫した作業手順書を作成した。
4. 当初は1日の作業目標の意識がしっかりと持てていなかったため、時間ごとでどのくらいの作業量を行ったかがわかるように管理表を作成し、グラフ化していくことで、作業量が落ちているか、上がっているかなど理解が進み、作業量の調整をできるようにした。
5. 対象障害者の特性や性格を考慮し、作業内容や1日の作業スケジュールの見直しを行い、仕事への意欲や環境づくりを心掛けた。

作業手順書

作業スケジュール表

出退勤時刻・休暇・休憩に監視、通院・体調に配慮すること

1. 障害者の同じ作業を続けることによる疲労やペース配分、気分転換等を考慮し、午前、午後の各1回、休憩時間を入れることで、作業の効率化や作業目標達成のための作業修正を行っている。
2. 作業場所が会社の構内でダンプカーなどの往来があるため、危険を回避するために作業場所で休憩や昼食を取れるような環境を整備した。また、夏期には作業所の室温等が上がるため、水分補給がしやすいように自動販売機を移動させるなどの配慮を行った。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

1. 生活面での問題や企業が対応できない相談については、障害者就業・生活支援センターに相談を行い、問題の解決に向けた連携体制を構築した。
2. 指導担当者や障害者雇用担当者等で対象障害者に対する注意の仕方や複数の仕事を与えないなど、障害特性や個人の特性に配慮した労務管理について、会議や研修を行い、理解を深めるように努めた。

その他の配慮

職場のマナーやルールのほか、働くとはどういうことなのか、企業の考え方などの研修を数回にわたって行っている。研修終了後は、感想を書いてもらい、内容により次回の研修に役立てるようにしている。

障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

配慮を受けている障害者の意見・感想等