事業所名

合理的配慮事例・27246

業種

卸売業、小売業

従業員数

146名

職種・従事作業

事務補助（パソコンを使った各種データ処理、イベント等のリスト作成他）

障害種別

精神障害

障害の内容・特性

• 統合失調症。寛解状態であるが、調子が悪くなると人の目が気になることがある。
• コンビニでの就労の経験がある。

募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

1. 面接時に対象障害者の支援機関のスタッフ3名が同席し、対象障害者の受け答えをフォローする形で進めた。同時に対象障害者についての就労上の配慮等についての説明を受けた。
2. インターンシップ期間（2週間）を設定し、実務を経験してもらい問題のないことを確認したうえで、採用の最終決定を行った。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

対象障害者の所属先のグループ長を指導担当者とした。
指導担当者が障害者の指導経験が全くなかったため、事前に障害者職業センターのカウンセラー、ジョブコーチ、障害者就業・生活支援センターとの相談の場を設け、業務指導、障害特性等についてのアドバイスを得たうえで、業務指導についての計画を検討した。採用後も定期的に相談を行い、アドバイスを受けながら指導を行った。

業務の優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順を分かりやすく示したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

1. パソコン入力が主業務のためOJTにより各業務の指導を行った。まず、指導担当者が実務を行い業務内容・手順を示した後、対象障害者が作業を行うことを繰り返し、その都度指導を行うことで、業務内容や注意事項等を十分理解できるようにした。
2. 業務指導を行いながら、対象障害者本人に自分なりの作業手順書を作成してもらい、この中に注意事項等も書き込むようにすることで、業務に対する理解が深まるようにした。
3. 対象障害者の席を指導担当者の近くにすることで、業務の進捗遂行状況をキメ細かくフォローし、タイムリーな指導を行うとともに、対象障害者が困ったことが発生した時などにすぐに対応ができるようにした。
4. 週報を作成し、対象障害者の作業内容、作業量、作業習熟度等を確認できるようにするとともに、必要に応じてアドバイスを行うようにした。また、対象障害者も必要に応じて業務の振り返りができるようにした。

週報

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

対象障害者は2ヶ月に一度の通院があり事前の届け出により対応している。基本的には1日の休暇を付与することになっているが、診療時間が短かった場合には本人が希望すれば半日休暇とし、半日は業務ができるようにしている。

できるだけ静かな場所で休憩できるようにすること

上階に休憩室を設け、勤務中に体調が悪くなった場合は、ベッドで横になり休養を取ることもできるようにしている。

本人の状況を見ながら業務量等を調整すること

当初はジョブコーチのアドバイスを基に、勤務状況を見ながら、業務に慣れるまでは比較的ゆっくりとしたペースで作業量を増やしていく計画としたが、計画したスケジュールより早い時期に担当業務を順調に行えるようになり、待ち時間が発生することとなった。
関係部門に協力依頼して対応可能と思われる業務の切り出しをしてもらい、ジョブコーチのアドバイスも受けて、対象障害者の能力、障害特性を考慮した業務をピックアップした。
対象障害者と相談し、体調の変化に注意しながら、担当業務を増やすこととした。

作業状況

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

1. インターンシップの実施前に全グループ員に対して、対象障害者の障害内容、特性、担当業務についての説明を行い理解を得た。
2. 採用決定後に全管理職に対し、対象障害者についての説明、業務遂行する上での協力の依頼を行った。

その他の配慮

採用当初よりジョブコーチに支援をお願いした。主にメンタル面でのサポートをしてもらうことでストレスの緩和ができ、体調不良を起こすことなく就業できている。

障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

配慮を受けている障害者の意見・感想等