事業所名

合理的配慮事例・27248

業種

建設業（除外率設定業種）

従業員数

22名

職種・従事作業

構内作業（足場機材類の整理整頓）

障害種別

知的障害

障害の内容・特性

習得したことは、抜群の集中力と持続性を発揮して几帳面にこなすが、とっさの判断ができないことや学習していない新しいことに対しては混乱する。

募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

社長との個別面談において、『インドア派（室内志向）』&『アウトドア派（屋外志向）』なのかを見極めている。苦労人の起業家社長故に最初の段階で向き／不向きを見誤った職場配置では絶対に仕事が続かないことを見抜いた上での独自の配慮である。

その他の配慮

体験受入れ終了時に養護学校の先生の指導による通り一辺倒な感想文でない、本人の素直で愚直な働きたいという意志を社長自らが懇切丁寧に時間をかけてじっくり聞きだす。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

小規模の建設業でありながら、下請け業者も複数混在する。加えて一人親方の言葉荒げな独特の職場であることから本人が怖気付くことも考慮し、相談窓口は終始徹底して社長のみとして安堵感を与えている。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

リフトの免許取得に取り組んだが、職場にオートマのリフトは未配備につき実現には至っていない。また、次のステップとして資材置き場整備からの配置換えで外部工事現場で足場を組ませたいところだが、強要するとパニックに陥ることに配慮し本人の申出を気長に待つ姿勢を貫いている。

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

現場から引き上げて来た機材は種別が混在しており、そのまま車両から降ろして構内に積み上げると後の作業が非効率になるので、次の現場に効率よくスムーズに持ち出すには、分類整理することがいかに大切かということを、社長が付きっ切りで実践指導した。その成果もあって明らかに資材置場が綺麗であり、きっちりと機材種別の分別と正確な数量の束ができており、現在では、他のどの社員も真似できない域に達している。作業中に呼び止めても計数間違いを起こさない集中ぶりは特筆に価する才能であることを見抜かれ絶賛されている。この極めて真面目で地道な仕事ぶりを他の社員も認めている。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

9時始業の17時終業勤務で基本は昼休憩1時間だが、業種上、10時からと15時から30分ずつ休憩を与えた上、さらに日陰で水分補給の時間も適宜、容認している。その配慮が功を奏してか、屋外作業における夏の炎天下や真冬の極寒でも当日欠務は一度もない。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

飛行機が怖いとの自己申告に配慮し、社員間の相互理解も浸透したことから、社員旅行は参加を見合わせている。年一回の焼肉パーティへの参加を自ら申し出て来たのをはじめ、初めて会う来所者に対しても自然と会釈が交わせたり徐々に笑顔を見せてコミュニケーションが取れるまでになった。

その他の配慮

黙々と真面目な働きに報いるために、何か設備等の改善要望がないかと社長が自ら訊ねている。

障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

配慮を受けている障害者の意見・感想等