募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

障害者職業センターから紹介されたケースであり、障害者職業カウンセラーが同席した。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

2号ジョブコーチを中心に、施設管理グループ5人でチームを編成し、業務ごとに担当者を定め対応している。また、業務によっては、グループ外の担当者が対応しているが、支障が発生し調整が必要になった場合は、2号ジョブコーチに集約することにより解決を図ることとしている。

業務指示やスケジュールを明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順について図等を活用したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

経理部門の伝票仕分け作業については、伝票を経理部門から持ち出すことができないため、毎日経理部門に出向き机を借りて作業を行う必要がある。担当者及び2号ジョブコーチに対象障害者も交え経理部員から具体的に作業内容を聞き、本人専用の手順書を作成した。その中で、処理済伝票が綴じてあるファイルの見出し表示が統一感が無くまちまちで、本人が作業を行う時に迷いが生じる恐れがあるため、大区分を色分けし表示方法もルール化した。この作業は意外に複雑な手順で、障害のない社員でも理解するのに少々時間がかかるのだが、経理部員の支援をもらい約1ヶ月をかけ手順を熟知させるとともに、慣れない場所での緊張を和らげながら自信を持たせ作業を行うことにより、納期も問題なくクリアできるようになった。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、体調に配慮すること

対象障害者は作業中に眠気が発生するため、眠たくなったら15分おきに席を外し、小まめな休憩を取って良いと伝えてある。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

他部門（特に経理部門）の従業員は障害に関する知識が全くなく、対象障害者との関わり方に戸惑っていたため、月例集会時に2号ジョブコーチから対象障害者の特性等について説明を行い理解を深めてもらった。また、対象障害者は作業中にたびたび眠気が起こりやすいため、15分おきに席を外し、小まめなリフレッシュが必要であることの理解もしてもらい、本人が安心して席を立てるようにしている。

その他の配慮

対象障害者はよく質問してくるので、丁寧に分かりやすく答えるようにしている。また、モチベーションを高めるためにできるだけ褒めて、会社に必要な人材であると声かけを行っている。