事業所名

合理的配慮事例・27267

業種

医療・福祉

従業員数

164名

職種・従事作業

施設清掃作業

障害種別

知的障害

障害の内容・特性

手順が変わると混乱する。相手のペースに合わせることが苦手なため、ペアでの作業は不得意である。

募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

採用時に、対象障害者を支援する障害者就業・生活支援センター、障害者職業センター（カウンセラー・ジョブコーチ）の同席により、対象障害者の受け答えを補足する形で、障害特性や就労上の配慮点について説明を受けた。

その他の配慮

前職場で負担となった点を考慮し、他の職員との共同作業を避け、責任を感じさせないようにした。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

1. 対象障害者の属する現場のリーダーを指導担当者とした。
   また、障害者職業センターからジョブコーチを派遣してもらい、指導担当者がジョブコーチ及び、障害者就業・生活支援センターからアドバイスを得ながら対象障害者への作業指導を行った。
2. 作業面以外の相談については、施設責任者と指導担当者とが随時相談する機会を設けた。
3. できる作業、できない作業、向き、不向きについて、本人及び指導担当者と施設責任者で協議している。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

1. ジョブコーチ及び、障害者就業・生活支援センターにアドバイスを得ながら、具体的な本人の能力を踏まえた業務量の調整の仕方、まずは他の職員との共同作業を避け、単独作業での4時間勤務でフロア清掃から入り、慣れたころに他の職員とのペアでのシーツ交換等の作業を試したが、不向きであったことから、本人が希望する単独作業でのフロア清掃作業に加えて、浴場清掃を試験的に行わせる等の試行段階にある。
2. 作業の順番や手順についても概ね習得し、最近は本人のペースで時間配分も適切にできている。

清掃作業の様子

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

1. 就労当初には、ジョブコーチ及び、障害者就業・生活支援センターにアドバイスを得ながら通常の作業マニュアルより抜粋して作業指導についてはまず指導担当者がやってみせ、その後対象障害者にやってもらいながら作業上の留意点を丁寧に伝えることとした。さらに、焦らず確実に作業するように声をかけることで、緊張を緩和させることを心がけた。
2. 日々の業務を指導担当者が目視できる範囲とし、作業進捗と健康状態を把握できるようにした。
   さらに、随時指導担当者と対象障害者で相談する場面を設定し、これまでの業務を振り返り、それを踏まえて今後の具体的な目標を設定・共有した。必要に応じてジョブコーチ及び、障害者就業・生活支援センター、ハローワークにも同席してもらい、対象障害者に対して補足的なアドバイスを行ってもらった。
3. 現在、新たな作業内容についての障害者用のマニュアル作成の準備中である。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

1. 対象障害者の緊張等による疲労度を勘案し、就労は1日4時間の週5日（週20時間）勤務としている。
   今後は対象障害者やジョブコーチと協議しながら時間や日数を延長を検討していく。
2. 毎朝の出勤時と退社時の2回、施設責任者が面談にて体調を確認している。
   特にインフルエンザ等には注意しているとのこと。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

就労を開始する前の段階で具体的な障害名の説明は避けつつ従業員に説明し、全従業員が配慮を心掛けている。

その他の配慮

障害者職業センターのジョブコーチ及び、障害者就業・生活支援センターに就労当初から支援に入ってもらった。一定期間当社を訪問し、対象障害者から話を聞いたり必要なアドバイスをしてもらうことで緊張の緩和を図ることができた。これにより、対象障害者は体調を崩すことなく、安定した就労が送れた。
現在も随時、対象障害者本人と支援者とは連絡が取れるようになっている。

障害者への配慮の提供にあたり、障害者と話し合いを行った時期・頻度等の配慮提供の手続きの詳細

配慮を受けている障害者の意見・感想等