• 文字の判読、意味をつかむのが難しい。
• 会話のキャッチボールはできない（返事や挨拶は可能）。

募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

• 面接にはハローワークと就労移行支援事業所が同席し、事業所へ本人の障害特性を伝えた。また配慮事項についても説明。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

• 職場内のキーパーソンは支店長。知的障害者の作業指導と相談を受け持つ。
• 時計で時間を判断するのが難しいので、休憩時間に入る前や休憩が終わって作業現場に戻る時は、先に雇用された知的障害者が本人へ声かけをしている。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

• 一度覚えた作業を定着させることや、失敗を振り返り作業ミスの確認や、出来た作業に対して自信をつけてもらうために、支店長が本人の作業現場に頻繁に出入りし、本人に声かけをして作業確認に努めている（最初に雇用した知的障害者は作業日報をつけ振り返り（反省）をしたが文字の判読と考えを伝えることが難しいため、作業確認の声かけを行い状況を確認）。

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

• 作業指導は文字の判読が難しいため、以前の知的障害者の雇用時のマニュアルは使用せず、本人に実際の作業を手本に見せ、それを本人にやってもらうこと繰り返した（視覚と身体で覚えさせた）。
• 実際に作業をやってもらい本人が出来そうなら少しずつ増やし、出来る作業を多くしていった。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、体調に配慮すること

• 室内の倉庫作業であるが、夏場は冷房設備がないため、熱中症対策として、支店長や現場の従業員（健常者）が本人へ声かけを行い、水分摂取の調整や、こまめに休憩をさせている。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

• 自分の気持ちを言葉に出して伝えることが難しい特性があるので、同じ職場で働く従業員（健常者）には理解してもらっている（健常の従業員たちが障害者へ積極的に声かけを心がけるよう指導）。

その他の配慮

• ハローワーク、障害者職業センター（ジョブコーチ）、障害者就業・生活支援センター、本人が生活しているグループホーム担当者と情報を共有し支援継続中（事業所と全ての機関が顔合わせ済み）。