募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

もともと事業所側が、雇用率達成目的で障害者雇用を営業所において検討する際に障害者就労支援施設の支援を依頼しており、面接時も同席した。

その他の配慮

1週間程度の体験実習制度を利用して、現場作業を経験させて本人の不安を取り除くとともに、事業所側も本人の作業遂行能力を確認できた。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

業務指導については、おおむね班長が教えることになるので必然的に質問・相談の担当者ともいえるが、困ったことがあるときの相談者としては、営業所の総務担当者とした。

仕事内容等をメモにする、一つずつ業務指示を行う、写真や図を多用して作業手順を示す等の対応を行うこと

新しい作業を教える場合については、必ず本人に対しては口頭による指示だけでなく、見本を見せて真似をするよう教え、体で作業内容を覚えてもらうようにした。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

通常であればシフト制勤務であり時間変動や休日も曜日固定とはならないが、障害者枠での雇用契約の方は全員、月～金曜日（9時～16時）勤務の固定で就労してもらっている。本人が規則正しい生活を過ごすことが体調不調の不安を取り除くことになるので、そのための配慮である。

本人の負担の程度に応じ、業務量等を調整すること

繁忙期には同じ作業を行う班の人数を応援で増員させて、本人の負担が極端にならないようにしているが、現在までにそれほど深刻な状況になったことはない。もともと繁忙期は応援が入る業務であるため、障害者だからという特別な配慮ではない。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

障害者枠での採用者であることは他の従業員に伝えているが、細かな障害の内容については伝えてはいない。障害者であるのを伝えたのは、他のパート従業員とは業務の切り分け方法が異なるための説明としてである。

その他の配慮

他のパート従業員とは異なりピッキング業務を行わせていないのは、就労支援施設の支援員との相談の中で決めたことである。支援員が定期的に訪問しており、本人との面談・事業所との打合せを行い、新しい仕事をお願いする時には作業内容を検討している。