募集・採用時の合理的配慮

面接時間について、体調に配慮すること

対象者から面接時に病名の告知を受けた。以前、同様の難病のある職員を採用した経験から、難病自体の理解はあったが、症状等には個人差があるため、面接時には体調の確認を行いながら進めた。

その他の配慮

採用後、どのような配慮が必要かを把握するとともに、それに対応できる体制の整備を進めた。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

体調の急変や通院等の相談に対して、いつでも、どこでも迅速に対応できるように、上長である施設長、主任を中心とした相談窓口と病院・訪問看護以外の施設を統括している副施設長を相談窓口とする体制を重層的に整備した。また、常に体調不良等がないか声掛けやヒアリングを行っている。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

当初、介護老人保健施設で介護職として、8時30分～17時30分の8時間、月20日間程度の日勤と、通院が必要な場合にはあらかじめ希望を確認しながら、出勤のシフトを決めていた。現在は、体力的な負担が少ない住宅型高齢者施設に転属となり月4、5日間の夜勤もこなしている。今後も引き続き様子を見ながら、体調に応じた転属も視野に入れ、対応していく。
また、毎日の体調管理に関しては、勤務する全職員が提出の対象となる「健康観察記録票」を活用しながら施設長が行っている。内容を確認後、気になる点があれば、即座に面談→通院等のアドバイス→診察後の状況報告の手順により迅速な対応を行っている。

本人の負担の程度に応じ、業務量等を調整すること

当初、配属した介護老人保健施設の業務は、入浴介助による身体的負担や時間的制約による精神的な負担が懸念されることから、比較的、自立できている利用者が多い住宅型高齢者施設への転属とした。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

難病については、施設長、主任等の上司のみが承知しているところで、日頃から、介護職として、また、同じ職場で働く同僚としてお互いが配慮できるための研修、環境作りに努め、理解が深まるようにしている。また、仕事のやりづらさから来る利用者への影響等に配慮し、ストレス管理等については、特に心を配り、その場の問題はその場で対応するように心掛けている。

その他の配慮

ストレスが体調不良の一因でもあるため、身体的・精神的負担がないか声を掛け、さらに、いつでも協力できる体制がとれるように配慮している。
疲労感の有無や脱水症状等がないよう、水分や栄養補給等についての声掛けも行いながら、就労環境（暑さ、寒さ）等に配慮している。