募集・採用時の合理的配慮

その他の配慮

ハローワークの難病患者就職サポーターからは、病気に対する配慮として、本人の体調変化に応じた勤務時間の設定や休暇の取得、トイレの不安を払拭するために席をトイレの近くに配置するなどの説明を受けた。求人内容が勤務時間の調整が可能であること、事業所がトイレに行きやすい職場環境であることから、対象者の採用となった。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

業務指導については、経験豊富な先輩社員1名を担当者として定め、マンツーマンでOJTを行っている。
相談等については、社内が家族的雰囲気であり情報共有がよくできることから、本人以外の社員3名全員で受け持っている。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

対象者の体調により、出勤しても通院のためすぐに早退しなければならないことがある。勤務時間調整や休暇取得の配慮により、対応が可能であるが、体調不安がある状況で無理に出勤することが症状の悪化を招きかねない。そのため対象者には、自己管理をしっかり行うとともに、朝の出社前に不安があるときは無理をしないように伝えている。

本人の負担の程度に応じ、業務量等を調整すること

顧客を訪問するときは、他の社員が同行するようにしている。また、その際に自己紹介と併せ障害のことについても説明を行っている。業界の特性上、納期が決められていることから、本人の業務量が過重になる場合は、自己管理による業務量の調整ができるよう、社員全員でカバーするようにしている。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

難病があることについては、本人の希望により採用時に社員全員に説明を行った。そうしたことにより、家族的雰囲気の中で、他の社員が病気の特性について勉強し、その症状や配慮事項について理解をしている。今では本人が気付かないところでも、他の社員が食事や飲み物、体調管理の状況といったことまで、社内で気に掛けるようになっている。

その他の配慮

勤務形態はパート雇用で、勤務時間は原則として10：00～16：00（昼休み1時間）、休日は土日祭日である。業務が早く終了した場合は、その終了時刻に合せて退社して構わないこととしている。通院や体調不良の場合は申し出により、いつでも休暇が取得できるように配慮している。