募集・採用時の合理的配慮

面接時間について、体調に配慮すること

本人の体調とプライバシーを考慮し、空調設備が整備された個室を準備し、面接を行った。

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

障害者就業・生活支援センター長の同席を得た上で面接を行い、障害者就業・生活支援センターから難病に関する情報を事前に得ることができた。

その他の配慮

介護職員初任者研修の資格は取得しているものの、介護現場での実務経験が乏しく、いきなりの就労は不安であるという本人の意向を踏まえ、採用前に労働局が所掌する「障害者職場実習推進事業」や県が所掌する「障害者委託訓練」を活用し、3か月程度の職場実習を実施した。また、面接日の設定に当たっては、本人の通院を考慮するなどの日程調整を図った。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

統括部長を担当者（以下「担当者」という。）として定め、定期的な個別面談や日誌を通じたアドバイス等を行っている。
また、職場実習を通じて把握できた課題を克服したいという本人の意向と、障害者就業・生活支援センターからのジョブコーチ支援制度を利用することの提案を受け、採用当初はジョブコーチ支援を活用し支援体制を整えた。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

本人の体調を考慮し、夜勤は入れない日勤のみの勤務シフトを組んでいる。また、勤務日を調整する場合には、予め本人が希望する通院日を把握した上で行っている。

本人の負担の程度に応じ、業務量等を調整すること

担当者が作業の切り出しや見直しを行うことになっているが、本人の現状における体調面などを十分把握し、無理なく介護サービスを提供することが可能な利用者の担当者として割り付けるよう留意している。また、本人は体調不良を押してでも勤務する性格であるため、「体調が悪いときは絶対に無理して通勤しないように」といったアドバイスも担当者が常に行っている。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

本人の承諾を得た上で、管理職から職員に対し本人の疾患についての説明を行い、本人と施設利用者のことを考慮したサポート体制を整えている。状況に応じて本人にも他の職員と同じような責任のある業務を担当させる場合があるが、業務を行った結果、配慮すべき事項として明らかになったものについては、ミーティング等を利用し情報の共有を図っている。

その他の配慮

採用後は、定期的に本人や施設長、事務長、サービス管理責任者、障害者職業センター（ジョブコーチ）、障害者就業・生活支援センター等の就労支援機関の職員とのケースカンファレンスを行い情報の共有化を図っている。また、担当者と職員で本人の業務に必要なソーシャルスキル向上等のサポートも行っている。