募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

就労支援機関や家族の方に同席してもらっている。就職後の支援や継続雇用に当たっては支援者の協力も重要になるため、法人の方針などを理解して就職してもらうため、可能な限り同席してもらっている。

その他の配慮

家族とも連携をとり、家庭での本人の変化などについても情報をもらい対応している。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

清掃のリーダー及び事務局長が相談窓口となっている。清掃で各現場を回るが、いろいろな人から指導されることで本人が混乱しないように、現場から本人には直接指導をせず、清掃のリーダーや事務局長を通すように各現場スタッフには依頼している。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

マイペースなため、基本的には自分のペースで仕事をしてもらっている。向いている仕事とそうでない仕事を洗い出し、向いている仕事をしてもらっている。

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

文書だけでなく目で見てわかるように、写真で解説してあるマニュアルを作成している。そのマニュアルを見ながら仕事を教えている。今後一人で仕事をしていても、次の作業が分からなくなったときはマニュアルを見て進められるようにしている。

出退勤時刻・休憩・休暇に関し、通院・体調に配慮すること

広いフロアの清掃だと、休憩も取らずに続けてしまうこともあるため、フロアにカラーテープを張り、区切りをつけている（カラーテープのところまで清掃したら休憩に入る等）。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

法人内にて月に1回勉強会を開催し、また幹部職員については施設向上委員会等にて、障害者雇用に関して説明している。その他、直属の上司等には、必要な範囲で本人の情報を提供し配慮を求めている。

その他の配慮

必要な配慮を提供するために過去の就労状況等を確認したところ、いじめを受けた経験があり、入社当時は人の顔色を窺いながらビクビクしている様子だったため、注意はしないようにして褒めることから始めた。些細なことでもいいので1日3回は褒める、という指導をし、本人を必要としていることを伝えるようにしてきた。
また、コミュニケーションが苦手で自ら話しかけることができない、とのことだったため、スタッフになるべく声掛けするよう指示した。
現場から清掃の順番等で要望があっても、本人のペースや本人のやり方を崩さないよう、現場側に協力してもらうこともあった。（法人の方針として、無理なくできる仕事で能力を発揮してもらい、継続雇用を第一と考えている。）