募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

応募者本人の緊張緩和、また面接時の情報共有により、採用に至った場合にスムーズな業務連携につながるよう、障害者就労支援センター職員の同席を認めた。

面接・採用試験について、文字によるやり取りや試験時間の延長等を行うこと

業務に必須の資格取得者を募集対象としており、別途筆記試験等は実施しなかった。

その他の配慮

1回の面接では十分に実力を発揮しにくい障害特性に配慮して、本人に関する情報については事前に障害者就労支援センター職員等関係者から説明を受け、理解を深めてから面接を実施した。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

本人に適した業務に従事させるため1部署のみの配属とせず、午前と午後で異なる部署での勤務とした。2部署それぞれに指導・管理担当者を決めており、担当者間で常に連絡を取り合っている。

業務指示やスケジュールを明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順について図等を活用したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

• 採用時点で「できること・苦手なこと」を確認して、まずはできることの中から業務を割り振ることとした。
• 毎朝始業時に優先順位を含めて当日の作業を提示し、本人の体調や意向も確認しながら無理のない作業計画を立てている。
• 作業は同時並行させず、1つの作業に集中して取り組み、終わったら次の作業に移ることを基本としている。

出退勤時刻・休憩・休暇に関し、通院・体調に配慮すること

• 他の職員は7時半～、8時～、土曜日は4時間勤務の出勤形態が基本だが、本人の体力に配慮し9時～16時（土曜日休み）の6時間勤務にしている。
• 降雪時は身体面の障害に配慮して出勤を免除する旨を伝えている。

感覚過敏を緩和するため、サングラスの着用や耳栓の使用を認める等の対応を行うこと

• 午前と午後で部署を移動するが、騒がしい場所や複数人から話しかけられる環境が苦手な点に配慮し、事前に相談して昼休憩の場所を決めてある（本人専用の別スペース等は特に設けていない）。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

• ミーティング等の場を活用して、担当者から他の職員に向けて説明を行ったが「中心となり雇用管理や作業指示を行う」「同じ室内で勤務する」「同じ更衣室を利用する」など、本人との関わり方によって共有する情報に軽重を付けた。

その他の配慮

• 受入れに当たってはジョブコーチ支援を活用し、業務指示場面等、実際のやり取りをジョブコーチにチェックしてもらいながら、本人に理解しやすいコミュニケーション方法の習得に努めた。
• 月1回、障害者就労支援センター職員と本人が定期的に面談しており、万が一本人が職場で言いにくいことがあってもその場で相談できる。事業所は支援センターとの連携により必要な情報を得て、適切な対応を行うこととしている。