募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

ハローワークの精神障害者雇用トータルサポーター同席で面談を実施した。

その他の配慮

職場見学を提案したところ、他にも見学希望の障害者がいたが、プライバシーの保護のために1人ずつの見学時間を設定した。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

業務指導は配属部署のグループリーダーとし、本人や他の従業員及び人事部門との連絡調整を行っている。また、人事担当者も定期的に作業現場に入り、体調や業務についての声掛けを行っている。

業務の優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出す、作業手順を分かりやすく示したマニュアルを作成する等の対応を行うこと

業務の習得にあたり、本人からの質問に根気よく対応し、本人が作業内容をメモする時間を確保している。ハンディターミナル等の機械操作については指導担当者が操作手順を箇条書きにしたメモを作成し、手順を誤った場合には指示担当者に直ちに連絡するよう指示し、本人の混乱を避けるよう配慮した。

出退勤時刻・休憩・休暇に関し、通院・体調に配慮すること

出勤時の交通渋滞による緊張や疲労の蓄積を考慮し、本人の希望に沿った就業時間を設定した。採用当初は生活・就業環境の急激な変化を考慮して就業時間を短縮し、疲労軽減を行った。

できるだけ静かな場所で休憩できるようにすること

本人との話し合いの中、特に必要性を感じることはなかった。

本人の状況を見ながら業務量等を調整すること

他の従業員のような「いつまでに」「どれだけ」というような業務指示は出さず、本人のペースに合わせた作業を行うよう配慮している。作業に慣れてからは他の従業員以上の能力を発揮するようになったため、新たな業務も担当するようになったが、その分時間外労働が発生していたため、人事部門から時間外の縮減が現場に指示され、対象者との話し合いをもとに、時間外労働を最小限に抑えるよう業務の再配置を行った。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

支援機関が行う障害者雇用管理研修会等に現場のグループリーダーが参加した。研修を基にリーダーは本人了承のうえ、各従業員に朝礼などの場ではなく、個別に障害の特性を伝達し情報を共有した。これまで各々の業務しか考えなかった各従業員が、障害者に気遣うことで、部門内の「和」が生まれた。

その他の配慮

採用後もハローワークの担当者との定期的な面談を継続し、事業所で気が付かない点についてはハローワークの担当者からの情報を得て、雇用管理改善を行っている。