募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

採用試験を1人で受けることへの不安が大きかったため、就労支援機関の担当者の同席を許可し、本人が上手く伝えきれないところの補足や、普段と同じように受け答えができる状況を作るようにした。

その他の配慮

一般的な筆記試験等ではなく、番号札の照合や製品をたたむなど、作業に直結する内容に特化し、業務に必要な能力のみを見るものを実施した。　

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

全体を統括する担当者は、長年、障害者支援に携わっている者であり、実務面でも障害者の指導経験のある特定の担当者が指導している。また、障害者職業生活相談員を選任しており、就業面、生活面において手厚いサポートを行っている。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

障害者トライアル雇用制度を利用し、1日6時間勤務でスタートし、状況によって1日8時間勤務への延長などの対応も考慮している。本人の適性により、当該業務での継続しての就労が難しい事案が発生した際には、本人の希望も取り入れながら、障害者雇用を進めている他の部署への配置換えを行った。

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

作業工程の理解が難しい障害者に配慮し、作業ごとの画像入りの手順書を作成し、手順書どおりに作業を進めれば完成するように配慮している。また、注意事項等も分かりやすく示している。

出退勤時刻・休憩・休暇に関し、通院・体調に配慮すること

同じ係の従業員は勤務する曜日を固定して、急病などの際の休みも申し出しやすい体制を取っている。
基本はバス通勤であるが、障害内容等によってマイカー通勤を許可している。勤務時間についても、バスの時間に合わせて、通勤の利便性の高いように設定している。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

本人と家族了解のもと直接指導する職員同士で苦手分野などの情報を共有している。

その他の配慮

公共交通機関の利用（困難な場合はマイカー通勤可能）の促進や、メインスポンサーとなっているマラソン大会への参加や家族の方にも職場見学に参加していただくなど社会とのつながりを重視している。会社も障害者本人も社会に貢献し、また、受け入れられる環境になるように配慮している。