募集・採用時の合理的配慮

面接時に、就労支援機関の職員等の同席を認めること

職場実習（以下「実習」という。）後の採用面接を基本としており、応募者も企業も多少なりともお互いを理解していることから、今後の社会生活に向けての取組の一環として、支援者なしで通常の面接試験を実施。

その他の配慮

実習は、作業に集中できるように静かな場所で、業務や対象者の障害特性や対応に精通した養成コーチ（事業所が配置）のもとで実施し、性格や特徴も含めて業務のマッチングを図っている。

採用後の合理的配慮

業務指導や相談に関し、担当者を定めること

職場全員での指導を基本としているが、対象者の混乱を避けるために業務に精通した面倒見の良い女性従業員を担当者として選任し、「業務指導」、「マナー指導」、「個人的な相談」なども含めた一連の対応を行っている。担当者は、実習時の養成コーチがまとめた業務遂行能力や性格などを参考に、習熟に向けた指導プログラムや職場環境の整備等管理全般に関するできごとやアドバイスを人事担当者に報告し、情報を共有するとともに、課題発生時には協力して解決に努めることとしている。

本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと

平成26（2014）年4月採用で3年目になるが、業務に慣れてきた時点で対象者本人の同意を得て業務量を除々に増やすとともに、他の業務への応援をとおして業務内容を拡大している。他の業務への応援は、必ず担当者などが同行して精神的なストレスを防止するとともにコミュニケーション能力の向上やスキルアップが図れるように指導している。

図等を活用した業務マニュアルを作成する、業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと

資格や経験が重視される印刷部門以外、繰り返しの作業はなく業務マニュアルの作成は困難であり、各職場では商品毎にミーティングを行い作業内容の周知を図っているのが現状である。担当者は、業務遂行レベルに合わせた作業前説明と作業現場での手本、見本を見せ、対象者の理解度を確認しながら業務の指示を行っている。

出退勤時刻・休暇・休憩に関し、通院・体調に配慮すること

当事業所には、聴覚障害、肢体不自由、内部障害、知的障害、精神障害などのある従業員が勤務している。当然のことながら個々の障害特性に応じた配慮が必要であり、就業規則には、全ての障害のある従業員に対応できる規則を明記し、職場の上司や各担当者に対して、必要に応じた活用を周知している。

本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障害の内容や必要な配慮等を説明すること

障害のある従業員が働きやすい職場環境の形成のため、配属前に職場の従業員全員に対して、障害の内容や配慮事項などの説明を実施し、従業員全員の協力が得られるようにしている。また、他の部署（職場）に行くときは担当者などを同行させ、必要に応じてプライバシーに配慮した説明を同行者が行うこととしている。

その他の配慮

地域の特別支援学校が主催する会議などに参加し障害者雇用に関する種々の情報を得ている。その中から必要と思われる事項に関しては、実施に向けた対応策を早々に検討し、当社の障害者雇用に関する取組に反映させている。なお、特別支援学校生徒の実習受入はその一つである。